こんにちは、電験三種合格者のたまきです。
今回は、電験三種の理論の問題について
「理論の問題は解き方が分からないけどとりあえず解説を丸暗記している」
「どうやって応用力を身に着けていけばよいかわからない」
「理論科目の点数がなかなか上がらない」
という人に向けて、記事を書いています。
「電験三種の理論科目の問題はどうやって解いていけばいいのか知りたい」
「電験三種の理論の問題・過去問を自力で解く力を身に着けたい」
という人は読んでみてください。
目次
理論科目は、問題をただ解くだけでは合格できない
電験三種の理論においては、問題をただ解いているだけでは合格できません。
ただやみくもに問題を解くだけでは、答えまでの過程をそれほど理解できず、過去問と同じ問題がほとんど出ない理論科目の問題を解くことはできないからです。
例えば、
「答えにたどり着くまでの公式を理解していないけどとりあえず正解していた」
「公式の数字や単位を丸暗記して計算してなんとなく答えがあっていた」
「理解をおろそかにしたままひらすら数を追求して問題を解いている」
このような場合に、理解を曖昧にして勉強をしている限り、理論科目に合格するのはかなり厳しいでしょう。
答えに導くまでの過程が最重要である
電験三種の理論科目においては、答えに導くまでの過程が最重要です。
答えがあっているというだけでは全く意味がありません。
なぜなら、理論科目というのは全科目の中でも経験上、「見たことがない」問題が出る確率が高く、答えがあっているというだけでは、少し問題をひねられると全く対応ができないからです。
例えば、私は電験三種に取り組んだ最初の年で、過去問10年分を3週以上していますが、過程を大事にしなかった結果、不合格になっています。
どれだけ問題数をこなしたとしても、がむしゃらに努力して問題を解き続けるだけでは不合格になってしまうということです。
過去に電験三種の公式に対しての理解を無視して理論の問題をこなし続けたが不合格
自分は、過去に問題をとにかく解き続けた結果、不合格になっています。
理由は、問題を解く過程を真剣に理解しようとしなかったからです。
初めて電験三種に挑戦したときは、とにかく理解度にかかわらず、問題数をこなすことを目的に過去問を解き続けていました。
例えば、理解が充分でないまま過去問を何周もしてみたり、ほぼ解答を丸暗記の状態で問題を解いてみたり、いろんな参考書を買って読み比べてみたりしました。
しかし、しっかりと理解して公式を使って問題を解くという正しい努力ができていないために、不合格を繰り返してしまいました。
毎日勉強し努力自体はしていたため、不合格になったときのダメージは想像以上に大きく、諦めようと思ったときも何度もあります。
理論は応用力がないと解くことはできません。しかし当時は、応用力が必要な問題を解いたことがなく、やみくもに問題を解いていくしか方法がわかりませんでした。
問題が正解か不正解かも大事ですが、答えを導くまでの過程を大事にしないと不合格になってしまうのです。
しっかりと理解度を確認しながら問題を解いていく必要がある
理論科目の問題を解く際には、とにかく自分が理解しながら答えを導き出せているかを確認してください。
問題を解いたときに、
- 答えを導くまでの道筋を説明できるか
- 必要な公式をなんとなくではなく根拠を持って使っているか
- 答えを暗記ではなく、理解を持って解いているか
以上のことについて注意して、問題を解いていく必要があります。
特に理論科目は、電験三種の4科目のうち、最も基本となる科目ですここで手を抜いてしまうと、他の科目を理解することは難しくなります。
例えば電験三種の理論の問題でよく出てくる以下のような公式があります。
【アンペアの周回路の法則】
磁界の強さが一定H[A/m]の場合に一周したときの経路の長さをl[m]だとすると、
Hl=I が成り立ちます。
【アンペアの右ねじの法則】
無限に伸びている直線状の導体にI[A]の電流が流れているとき,この導体からr[m]離れた点における磁界の強さは
H=I/2πr[A/m]
となります
このような公式がありますが、まず電験三種の過去問では、公式や図の通りにHを求める問題が出ることはありません。
過去問などを見ると、図形はテキストに載っているような基本の形ではなく、改変されますし、公式に単純に当てはめることもまずできません。
よって、仮に公式を丸暗記したとしても、
- 電流が流れるところに磁界が発生する
- 磁場の強さはベクトル
ということも含めて分かっていなければ、少しl(経路)の形を変えられただけで、公式の記号だけを完璧に覚えていたとしても解けなくなってしまいます。
ですから、遠回りに感じたとしても、公式への深い理解は必要不可欠なのです。
わからないところがあったときは、理解できている場所まで戻って、理論や公式を確認してから、問題を解いてみる事が大事です。
理解が大事と言っても理論科目の問題を解くときは目的とバランス感覚は忘れない
電験三種の理論の問題を解く場合、バランス感覚と目的は忘れないようにする必要があります。
というのも、理論科目の場合、突き詰めて深く考えようとすればどこまでも深掘りすることができるからです。
電気の世界は奥深いので、理論を調べることに熱中しすぎて、電験三種に合格するという目的と、勉強の進み具合というバランスを忘れてはいけません。
例えば、電験三種の参考書シリーズでも完全マスターシリーズはあきらかに合格に必要な知識量より深く掘り下げられています。
最初から電験二種を目標に勉強するなら完全マスターを利用するのも悪くはないのですが、まずは電験三種から合格したという場合、合格のための的をしぼった勉強はどうしても必要です。
また、インターネット上ではどんな知識でも調べることができるため、興味などでどんどん深く考えてしまうと、電験三種から離れた勉強をしてしまうということもあります。
もちろん知識を身につけること自体は無駄になりません。しかし、試験まで勉強できる期間は限られていることに注意する必要があります。
今身につけようとしている知識が、電験三種に必要なのかどうかは判断しながら勉強していく必要があります。
電験三種の理論科目の問題を解くときには、その勉強や深掘りが電験三種に合格するための範囲であることや、深掘りしすぎて勉強が止まったりしていないかを常に注意深く見ていく必要があるのです。
まとめ
今回の記事のまとめとして、電験三種の理論の問題を解くときの注意点として、
- 自分は理解をおろそかにして丸暗記に頼る勉強の結果、不合格を繰り返してきた
- 丸暗記に頼らず、公式の成り立ち・理論をしっかりと理解した上で公式を使う
- あいまいな理解のまま勉強を進めない。なぜそうなるかも突き詰める
- ただし、必要な範囲を超えて深みにハマると勉強が進まなくなることにも気をつける
以上のことを理解して勉強を勧めていきましょう。