こんにちは、たまきです。この記事では、三年目に突入した勉強記録を、重要な分岐点などとともに振り返る企画です。
電験三種を受験する方にも参考になる記事となっているのでお付き合いよろしくおねがいします。
目次
流石にまずいと感じた三年目
一年目、2年目と平均点数30点という散々な結果に終わった結果、いよいよ何か変えなければならない。そう強く感じました。ただ、何を変えれば合格に近づくのか全く分かりません。しかし、ふと以前通信講座の存在を意識したことを思い出しました。
ただ、自分は通信講座には否定的な考え方をしていました。今まで通信講座どころか、学習に投資するという考え方を持ったことがありません。だから、通信講座を受講して本当に効果があるのか疑問に思っていました。
- 通信講座はそもそも役に立つのか
- 合格できなかったら無駄な出費になるのではないか
- 周りに通信講座を使っている人がいない
上記の理由から、通信講座を受けるのをためらっていました。しかし、2年間も不合格だったことで、背水の陣に立たされた私は、考えを改め資料請求を行いました。
この頃に資料請求したのが翔泳社アカデミーの講座です。
今までの経験から、受からなかったのは、分からない部分を曖昧にしたまま勉強していたのが原因ではないか?と思いました。
疑問点を解決するためには質問サポートが重要だと知りました。そこで、無制限で電話で質問を受付ている翔泳社アカデミーにしたのです。
注文したのは12月の上旬です。覚悟を決めて本気で勉強しようと決めた瞬間でした。
万全の体制で臨むと決めた12月
届いた教材をみて驚いたのは教材の薄さです。どう考えても去年使っていた参考書の半分以下の量。4科目分を重ねても、一般的な参考書の1科目分の文量でした。
おそらく勉強量は明らかに去年より少なく済む。そう確信はしましたが、去年と同じ結果とならないよう、一月ほど早く勉強をはじめました。4科目のつながりが重要だと考え方を改めたこともあり、4科目をすべて合格し、電験3種を取得することを目標にしました。
この頃はまだ時間的余裕がありますが、油断していると同じ結果になると感じたのです。
- 試験まで時間があるからと言って油断しない
- 通信講座はあくまでもカリキュラム通りにこなす
- 毎日1時間以上は必ず勉強する
これらを絶対に守ろうと決めました。少しでも不合格になるリスクを減らそうと意識していました。
時間を有効活用するために、食事中や移動中にも電験三種のことを考えました。講義DVDや公式集テキストを徹底的に活用しました。翔泳社アカデミーは電験三種に必要な教材はすべて揃っているので、これを活用すれば合格ラインには届くだろうなという感覚はありました。
そのくらいカリキュラムは徹底して練られていたし、講義の質・テキストの質ともに高いと感じていたからです。
基礎の基礎から固めることにした1月
今まではいきなりテキストから入っていましたが、今回は通信講座を購入したこともあり、付属のテキストを使って基礎力を鍛えることにしました。とはいっても、あまり基礎数学に時間を割くわけにもいかないので、まずひと月で数学力を電験レベルまで引き上げることにしました。
使ったのが以下の冊子です。
一つの講座ですべてのパッケージになっているのでこういう基本書がついているのはありがたかったですね。こいつを解いてみると、やはり私には数学の基礎力が足りてないことが判明しました。こいつは途中計算の穴埋め問題から始まってます。相当簡単な内容なので、これで抵抗なく勉強を勧めていきました。
とはいっても、若干簡単すぎるものは飛ばしながらやって、最後の確認問題だけ解くようにしてましたね。まあこれはあくまで自分は学生だった頃の知識がまだ残っていたからです。あなたが社会人ならこの辺も飛ばさずきっちりやっておいたほうが安心でしょう。
とりあえず1月は丸々数学テキストをこなしました。
数学の問題に抵抗がなくなってきた2月
まだ2月であり、学習をはじめてからそんなに経ってないですが、数学の基礎力を鍛えたことで「数学アレルギー」がなくなってきていました。この頃から抵抗なく本編テキストに取り組むことができましたね。もちろん講義DVDもフル活用しています。この頃はまだ、E-ラーニングシステムはなかったので、とりあえず家にいる時は食事中であっても講義DVD、外出している時はスキマ時間に公式集テキストを見て、時間をフル活用するように心がけました。とにかく自分に甘くならないようにして、甘い考えが出てきたときは、昨年の不合格の記憶を思い出すようにしました。
結果的にはこのスキマ時間のフル活用が後々に合格を引き寄せることになります。
3月になると若干進むペースが早くなってくる
薄いテキストなので、3月中旬ぐらいにはテキストを4科目一周終えてしまいました。これは市販の参考書ではありえないスピードですね。基礎を鍛えてこのスピードですから、今まで本当に無駄な勉強をしていたなと思いました。
合格するところだけを勉強してしまえばいいのに、合格に不要な数値ばかり記憶していましたしね。また、不要な記憶をさせるようなテキストなんですよね、市販のテキストは。なので、通信講座を使って、必要な部分だけを覚える勉強というのは社会人で時間のない自分にとってありがたい存在でした。
ぶっちゃけて言うと、質問サポートはこの頃まだ使っていませんでした。なぜか自分の中で、「こんな基本的すぎることを聞いてもいいんだろうか?」というおかしなプライドが邪魔していました。今思えばお金を払っているのだからサポートはためらわず活用すればよかったと思っています。
4月はとにかく講義DVDとテキストを繰り返す
まず講義DVDを何度も繰り返し視聴するということは心掛けていました。去年無駄に記憶術やら勉強法やらを調べていたので、記憶の定着には繰り返すことと時間を開けずに復習することが重要であると理解していました。
ですから、朝、夜と何度も講義を見て、テキストを進めるという翔泳社アカデミーのカリキュラム通りに勉強を進めていきました。一日3時間以上は勉強していたと思います。この頃は奇跡的に残業もあまりなく、スムーズに学習できましたね。
そして4科目を勉強することが効率的であると改めて気づいたというか、肌で感じたのもこの頃です。
今までは2科目だけの合格を目指していましたが、そもそも翔泳社のテキストはボリュームがとても少ないので、半年もあれば余裕で3回以上テキストを回せる薄さです。電験3種は文量の多さゆえに、4科目の勉強を諦めていましたが、通信講座に切り替えたことで、4科目を抵抗なく勉強することができました。
5月の半ばで中だるみしてしまう
毎年のことなんですが、電験3種は長期戦です。それは言い訳にならないですが、自分はこの頃中だるみしました。この頃には本編テキストを2周くらいしていました。着実に実力はついていましたが、どうもやる気が起きない。とりあえず、合格する動機を書いたメモを見返したり、なんとなく講義を見ていたりしましたが、どうもモチベーションが上がらない。
そして、私はこの頃からモチベーションについて考えるのををやめました。というのもモチベーションは全くあてにならないからです。あまり頭の中で考えると、勉強したくないとか、面倒くさいとか余計なことを考えてしまうので。家に帰ったら何も考えず機械的に机に向かい、机に向かったら即テキストを開くよう心掛けました。
勉強中に集中力が途切れてしまうことはどうしてもありました。しかし、勉強が習慣になっていたので、勉強を始めること自体には抵抗がなくなっていました。
なんとか5月の後半には持ち直すことはできました。
余計なことに手を出した6月
この頃にはすでに応用問題集にも取り組める余裕が出てきました。ただ、一つ失敗してしまったのが通信講座を受けているにも関わらず、他の参考書にも手を出してしまったことです。
理由は、通信講座を信用しきれていなかったからです。それまでは完全マスターなど4科目で1000ページを超えるようなテキストを使用していました。そこへ、いきなり4分の1程度のテキストになったので、どこか本当に合格できるのだろうかという不安が残っていました。そこで、より完璧にしようと参考書を並行して使ってしまいました。
その結果、次から次へと新しい項目を勉強したくなってしまい時間を浪費してしまいました。翔泳社アカデミーの講座は出題傾向を分析しているので、合格に必要な範囲しか載せていない効率的なテキストです。本来であればテキストを完璧にすれば合格するカリキュラムになっています。にもかかわらず、講座を信用しない結果、無駄な範囲を勉強して合格率を下げる行動をしていました。
今になって思えば、購入した通信講座を信用するということも、通信講座を利用して合格するための大切な心構えであると感じます。
確かな手応えを感じた7月
今までだと過去問に取り組むのは7月下旬頃だったのですが、今回は余裕を持って取り組んだこともあって、7月の初めには過去問に取り組むことができました。それも、応用問題集という重要な過去問を集めた以下の冊子を解いていたので、過去問もある程度自力で解くことができました。
各科目は実力で45点程度は解けました。去年まではせいぜい30点程度しか取れなかったので、比べると大きな進歩です。電験3種合格が雲をつかむような話でしたが、この頃になるともう少し頑張れば合格するという確かな手応えを感じました。それも一年目の根拠のない感覚ではなく、点数という結果に現れていたので自信を持って勉強を進めていきました。
過去問について、一年目は丸暗記して不合格になったという反省を活かし、忘れた頃に解くためまずは10年分を一周することを先に考えて、復習は次の日にしてその日にしないという丸暗記ではなく、理論を理解する勉強を心掛けました。
そして7月下旬に初めて合格ラインである60点を超えました。電力科目以外の全てです。このときは合格していないにもかかわらずとても嬉しかったです。1年目、2年目と全く手応えのない勉強ばかりしていたので、手応えがあるということは私にとって大きな自信となりましたし、モチベーションにも繋がりました。
総仕上げに時間を割いた8月
この頃になると過去問も2周めに突入していて、問題を解くごとに自信がつくような状態でした。
- 問題を解くごとに結果が出るので自信がつく
- 自信がつくので、モチベーションが上がる
- モチベーションを維持して勉強を続けると結果が出る
このような好循環が8月は続きました。自分でもよくこの状態に持っていったなと思います。去年は膨大なページ数に圧倒され、予定を遅らせたり、迷いながら勉強していました。しかし、今年はある程度余裕を持って、しかし最後まで油断することなくしっかり勉強することができました。
応用力が問われる問題についても解けるようになり、地味な基礎力を鍛える勉強が実を結んだと実感しました。中旬頃には全科目において、70点を超えます。得意な科目については80点を超えるような科目も出てきました。
これは合格するという確かな手応えと自信を持った状態で試験に臨みました。
受験日と結果について
結果としては機械が85点、法規が69点で2科目合格でした。科目合格できたという喜びがありましたし、やはり電験三種は一筋縄ではいかないという感想も持ちました。一番悔しかったのは理論を50点で落としてしまったことです。その年の合格点は55点だったので、あと1問というところでした。そして、なぜ一発合格にならなかったのかを自分なりに分析してみました。すると、6月頃に参考書も並行して勉強し無駄な範囲を勉強していたことに不合格の原因があったと気づきました。
電験三種は問題については持ち帰ることができるので、家に帰って出題された範囲が通信講座にあったのかどうか、調べました。そして驚きました。やはり通信講座には出題された問題についてほとんどカバーしており、それだけ信じて勉強すれば4科目合格できていたことは明白でした。そして通信講座の実力を知るとともに、信じて勉強していればという後悔もしました。
しかし2科目合格したという結果は大きいもので、電験三種取得まであと半分だというところまでもってくることができました。
そして電験三種の勉強は4年目に突入します。