こんにちは、たまきです。今回はプロフィールにも記載した、電験3種を取得するまでの軌跡を書きたいと思います。

プロフィールよりも細かく、どのような考えで試験に臨み失敗したかわかるので、参考になるはずです。よく読んで私と同じ失敗をしないよう反面教師としてください。

電験3種取得を目指して4月から始める

まず、受験のきっかけは単純に何か将来のために資格が取りたいと思ったからです。自分の場合、電気関係の仕事に就いているので、職場で活かせる資格がほしいと思っていたこともありました。

そして、4月から勉強を始めることにしたのです。初年度はとりあえず、基本となる理論科目。そして、電気の知識がいらなさそうな(あとで間違った考えだと知ります)法規科目の2科目合格を目標に決めました。

テキストは「これだけシリーズ」を使いました。

理由は、もっとも支持されているテキストだと知ったからです。少なくとも多くの人が使っているテキストであれば、合格できるだろうという考えも合ったと思います。

とにかく、参考書を一通り勉強しよう。そう決意して勉強をはじめました。

ところが始めてから一週間で困りました。全く内容が理解できないのです。もちろん電気系の学校を卒業しているので、基本的な直流回路などは理解できました。しかし、応用問題となるともう全然駄目で、途中計算の式から理解不能でした。

あせりを感じはじめた5月

相変わらず理解できない部分が多くありました。しかし、手を止めるわけには行きません。とりあえず、第二種電気工事士の資格は持っています。だから、それと同じようにテキストを3周し、過去問を完璧にすれば合格するはずだ。という経験則らしきものを信じて勉強していきました。

基礎的な学力については身についていたものの、微分積分が基本の基本しか理解できないので、過度現象などの分野は殆ど理解できずに飛ばしているという現状でした。過度現象は比較的出題されることが多い分野です。今思えば当時は苦手な分野を捨てすぎていたので、受かるはずがないと思います。

申し込み期間は5月下旬から6月上旬でしたが心配性な私は5月末までに受験申込を済ませ、いよいよ覚悟を決めて勉強していきました。

中だるみとモチベーションの低下の6月

この頃になると、危機感は持っているものの、勉強のペース配分や焦りがあるものの、半ばあきらめモードすら漂わせるようになります。

モチベーションも低下して、「毎日勉強しているがこのまま受かるんだろうか?」と不安を感じながら勉強していました。

テキストは繰り返していましたので、基本的な問題は解けるようになりました。しかし、電験3種本番レベルの問題になると一切解けず、解説を読んでも途中で飛ばされている式の展開などで理解できず苦しみました。

この頃から電験3種の勉強法について検索していたような気がします。今思えばその時間で問題数をこなせば実力も伸ばせたろうにと思います。

しかし、自分にとって電験3種という難易度の高い試験を受けるのは初めてのことで、どうやったら難しい試験を合格できるのか全く分かりませんでした。

だから、正しい勉強法をしているか常に不安になり、勉強法の検索という時間の浪費をこの頃も続けていたのだと思います。

本来であれば過去問に取り掛かるべき7月

自分はこの頃にもまだこれだけシリーズのテキストを回していました。

理論の問題についてはある程度解けるようにはなっていたのですが、いざ過去問に取り掛かると全く解けず、理解度が足らないと自覚していたからです。そんな理由でスケジュールを大幅にずらすという悪い流れを作ってしまいます。

この頃にもなると、焦りが出てきていますが、今までの資格試験は合格したという無意味な自信があったので、ある程度愚直にテキストをこなしていた記憶があります。

ただ、法規科目となると、分厚いテキスト故に記憶する項目が多すぎ、記憶力の悪い私は苦戦していました。それでも暗記中心の勉強を繰り返していました。

その時は計算問題も法規科目の合否に影響するとはあまり考えていなかったため、とりあえず暗記すれば合格するだろうという甘い見込みがあったためです。

実際は法規において、計算問題も重要なウエイトを占めており、決して軽視してはいけません。しかし、この時の私は全くそんなことは知りませんから、とにかく条文の暗記を熱心にしていました。

そして7月下旬でようやく過去問に取り掛かることになるのです。

8月にようやく過去問に取り掛かるが

今になって思えば8月に過去問に取り掛かるのは遅すぎると思います。実際、合格レベルに引き上げるには、二ヶ月程度は過去問に取り組んでいないといけません。

しかし、一ヶ月程度でなんとかするしかないと考えていたため、詰め込み型の学習を行いました。理解できない分野の問題に関しては、まず解答の丸暗記。そして条文は過去問に出てくるもののみを徹底的に記憶する。そのような丸暗記型の学習を進めていきました。

その結果、毎日勉強したこともあり、10年分について、過去問をすべて90点以上にすることができました。この時点で自分は恥ずかしい話、合格を確信していました。

試験当日は焦りと絶望

そして試験当日になります。学生から年配の方まで混ざり、分厚い参考書を持ってきている人もいれば、電卓をひたすら叩いている受験者もいる独特の緊張感がありました。

過去問を完ぺきにしたから大丈夫だと感じていた私は、どこか自信さえもって試験に望んだ記憶があります。

ただ、試験開始の合図がなり、試験問題を開いたと同時に絶望します。

一問目から全く問題が解けません。

今まで受けた試験は過去問の類題もかなり出題される試験ばかりで、過去問丸暗記型の勉強でも難なく合格していました。今回もそのつもりで試験に臨んだのです。

しかし、電験3種は今までの資格試験とはまるで別物でした。今でこそ、よく調べれば類題と呼べる問題も出題されると理解できます。しかし、当時の私は、類題はなく新しい問題しか出ないのだと思いました。

どの式を使えば答えが導き出せるか一切わからず、とりあえず覚えてきた公式を箇条書きにしてみます。

しかし、その公式をどう繋げば問題が解けるか分かりませんでした。結局半分以上は鉛筆を転がしたような解答にしてしまい、惨敗しました。結果を確認するまでもなく、不合格です。これほど合格が雲を掴むような話だと感じたのは初めての経験でした。

一年目の反省と課題

一年目に不合格になった要因としては、

  • 公式から、過去問の過程までを暗記する丸暗記型の学習をしていた
  • 自分で決めた学習予定をずらしてしまった
  • 電験3種が難易度の高い資格にも関わらず過去の経験から甘く考えていた

という要因があると思います。

まず一年目は、正直に言うと電験三種という資格を舐めていたと思います。例えば第二種電気工事士の資格は電気の入門資格として有名です。ただ、この資格の場合は過去問の繰り返しでも合格できます。それと一緒の感覚で電験の勉強をしていたのが大きな失敗の原因だったと思います。

それ以外にも、気持ちの甘さや勉強方法の間違いなどが重なり、どう考えても受かるはずがないという勉強をしていました。
二年目は同じような失敗を繰り返さないよう勉強することを誓いました。

たまきの合格体験記【2年目】につづく