こんにちは、電験三種合格者のたまきです。
電験3種は一発合格なのか、一発合格ではないのかで社内評価も全く異なります。これが現実であり、電験3種の厳しいところでもあります。
電験3種は科目合格制度と言って、3年間で全科目合格すれば合格できるという制度があります。しかし一方で、一発合格できる人と、できない人で評価に差があることも事実なのです。
目次
電験三種に一発合格する確率について
過去の単純な一発合格率であれば、合格率の推移を見れば分かりやすいです。
以下の記事に過去10年分の合格率の推移を書きました。
一発合格率については、結論から言うと、8-9%の間が最も多いです。
電験三種の一発合格で社内評価はどう上がるのか
たまきは電験三種に一発合格したわけではありませんが、合格したあとの評価は間違いなく上昇しています。
科目合格制度を利用した数年での合格でしたが、それでも社内評価は良かったです。
もし電験三種の一発合格することができれば、単純に、電験三種に勉強時間を大量に割く必要がなくなるというだけではありません。
電験三種に一発合格したという事実は、頭の良さ、信用、社会人としての能力の高さを証明することになり、社内評価も急上昇することでしょう。
その価値が、電験三種にはあります。
電験三種に一発合格する方法を失敗経験から考える
私はプロフィールにある通り、電験三種に一発合格していません。
ただ、一発合格していないからこそ、一発合格するためにはどうすればよかったのかを理解しています。
電験三種に一発合格してしまった人は、偶然や、出題の運など、決して自分だけの実力でなく合格してしまった場合も多いです。
つまり、何度も受験して、苦しんで、苦しんで合格した私のような人間こそ、裏返せば、どのように勉強すれば一発合格できるのかを知っています。
それでは以下に電験三種の一発合格について失敗談から考えていきます。
毎日勉強をする
まずは、これが筆頭に挙げられます。
まず、電験三種の一発合格を目指すなら、毎日欠かさずに勉強するのが大前提ということを覚えておいてください。
私の場合、合格しなかった時期というのは、以下のような言い訳をしていました。
「昨日は頑張ったから今日ぐらい勉強しなくてもいいだろう」
「今日は仕事が大変だったから明日から勉強すればいいだろう」
「友達に遊びに誘われたから一日くらい勉強しなくてもいいだろう」
このように、勉強しない言い訳を探していました。
ただ、このような言い訳が中心の勉強では絶対に電験三種に一発合格することはできません。
まずはこのネガティブなセリフを言い換えて勉強してみましょう
「昨日は頑張ったから今日頑張ればもっと実力が身につくぞ」
「仕事は大変だったから疲れているけど、公式を覚え直すことはできそうだ」
「友だちに誘われたけど、友だちと遊ぶのは合格してからでもできるから、今年だけは勉強に集中しよう」
このように、とにかく今日頑張らなければならないということを自分に言い聞かせるのです。
このことは、電験三種に一発合格することを考えれば絶対に意識すべきです。
身近な人のネガティブな言葉に反応しない
特に同じ職場の人で電験三種を持っていない人には、かなり足を引っ張られたと記憶しています。
「合格率がかなり低いから合格しないと思うよ」
「大学で電気を専攻した自分でも合格していないのに」
「今更合格したって、昇進につながるとは思えないよ」
このような言葉を受けた記憶があります。ただ、人間は出る杭を打ちたくなる生き物です。
このような言葉に耳を貸さずに以下のように考えていればよかったのです。
「合格率9%なら自分がその9%に入るように必死に勉強すれば良いじゃないか」
「学歴が低くても、必死になって勉強して合格した人もいる」
「合格したら、昇進につながらなくても、社内評価は確実に高くなる」
このように、ポジティブな考え方をしていれば、一発合格の可能性は合ったのかなと考えています。
また、電験三種取得後の変化を考えてみても、十分に社内評価や自己肯定感は上がっているので、
かなり同僚の意見は的外れだったなと感じています。
裏技に頼らない
とにかく問題演習する中で実力が伸びない。
そういう悩みを抱えているときは、電験三種に合格するための裏技を探していました。
例えば、
- 出題傾向を個人がまとめたリスト
- 情報商材やnoteなどの電子書籍
- 過去問の選択肢のヤマ張り
このように純粋な努力以外で勉強を進めようとしていたことは全くの無駄だったなと感じています。
一発合格している人や一発合格の可能性が高い人は、決して裏技を探しません。
地道な毎日の努力こそが、結果的に一番の近道であることをよく理解しているのです。
過去問から逃げない
電験三種は難易度が高いので、基礎問題から解いていくとになります。
しかし、基礎問題が大事だからといって、基礎問題だけ勉強していても合格はしません。
難しい問題と向き合う覚悟をする必要があります。
特に、一発合格を目標にしている場合は、何度も何度も過去問を解いて、
「こんなの常識でしょ」
と思えるくらい何回も演習する必要があります。
一発で合格するためには、なるべく早い時期で電気数学・理論などの基本的な知識を完璧にして、過去問へ取り掛かる時期を早くする必要があります。
「思い出す」を習慣化する
記憶の定着には、思い出す癖を作るのが一番良いです。
本番の試験でも行っていることは、覚えている知識のアウトプットです。
つまり、思い出すという行為は毎日電験三種の模擬試験を行っているようなものなんです。
電験三種の知識を思い出す回数を増やし、習慣化することが、一発合格への鍵なのです。
一発合格においては、数年で合格を目指す科目合格よりも、思い出す行為を大事にする必要があります。
電験三種の一発合格を目指す場合は、科目合格よりも広範囲の知識を確実に定着させなければならないからです。
思い出すを習慣化しなかったことで、机に座っている時間だけ勉強するということになり、一発合格できませんでした。
- トイレの最中
- 通勤時間
- 休憩時間
など、ちょっとしたスキマ時間に思い出す癖をつけることで、電験三種の知識は確実に定着していきます。
細かい時間を拾っていき少しの間でも勉強する。この意識があるかないかで、一発合格の確率というのは変わってきます。
合格率を気にし過ぎない
私も最初の受験では、合格率をかなり気にしていました。
ただし、一発合格では、上記に書いた平均9%の壁を超えていく必要があります。
電験三種の一発合格を目指す人が必要なのは
「他の人間が電験三種に落ちても、自分だけは一発合格するんだ!」
という強い覚悟です。
私の場合は、最初の受験の時に、合格率の低さということを気にしすぎてしまい、気持ちですでに負けていたと思っています。
とにかく毎日勉強するという努力ももちろん大事ですが、自分だけは合格するという根拠のない自信が、一発合格に必要なのは間違いないです。
脳の仕組みを理解して効率的に勉強する
脳の仕組みを利用することも電験三種一発合格においてはかなり重要でしょう。
「バラード=ウィリアムズ現象」という理論があります。
有意味の記憶材料は記銘されてから2~3日で最大のレミニッセンスを示す
これは、有意味の記憶材料は覚えてから数日後のほうが覚えた直後よりも記憶量が増加するという理論です。
つまり、当日に思い出すよりも、数日立ってから思い出す方が、より知識を覚えられるということになります。
また、忘却曲線も当ブログで何度も取り上げています。
この理論は、人間は復習しなければどんどん記憶は薄れていくということを示しています。
カナダのウォータールー大学の研究も注目すべきです。
これをわかりやすく翻訳してまとめると以下のとおりです。
- 情報を入手してから24時間以内に10分かけて復習すると、記憶がほぼ100%に戻る
- 1週間後、同じ内容を「再復習」し、再び記憶を戻すのにかかるのは5分
- 30日目までなら、記憶を復活させるのに2-4分しか必要としない
このような研究結果があります。
こういった脳の特性を知っていれば、電験三種においても、一発合格までの確率は大幅に上げることができるでしょう。少なくとも電験三種の一発合格には復習がかなり大事であるということは言えます。
私の場合、人間の脳や記憶に関してはたいして興味もなかったので、このような知識もありませんでした。
しかし、一発合格している人には要領の良い人が多く、それは生まれ持ったものではなく、脳の特性を利用して勉強を効率化するという努力の結果だったのです。
電験三種に一発合格した場合のメリット
一発合格した場合のメリットについて、通常合格と比較して調べてみます。
「難しいと分かっているけど、一発合格を目指したい」
という前向きな方のために、メリットを書いていきます。
同じ電験三種取得者と比較された場合では一発合格者が優遇される
社会的には資格としての価値は同じですが、社内評価ということに絞って考えた場合だと同じとは言えません。
- 取得を目指してしてからすんなり一発合格したAさん
- 何年もかかってようやく合格したBさん
では圧倒的に一発合格した人の優秀さが目立ちます。
さて、私たまきは電験三種に数年かけて合格したわけですが、
一発合格した人は、そうでない人に比べて要領が良い人間という印象をどうしても受けます。
電験3種は合格率が10%を切る資格ですので、到底一発合格できる人は多くはないです。
そのため、一発合格を周りができない中で、あなたが一発合格できたという事実は社内評価という点で言えばかなり高評価です。
一方で科目合格で3年掛かったとしましょう。電験3種取得という結果は同じですが、やはり一発合格した方に高評価が与えられます。
私も同じ年度に一発合格した方がいて、その方より評価は低くなるという現実がありました。
もちろん電験3種という資格そのものの社会的評価が高いので、それで馬鹿にされたりということはありません。
ただ、やはり一発合格した人間の方が明らかに社内で高評価だということも事実として感じました。できるなら一発合格するに越したことはない。そして、一発合格することによって、
「あいつは要領よくできる人間である」
という印象を与えることができるのです。
また、役職の人数が限られている以上、昇進を目指した場合だと、明らかに年数がかかっていない分、一発合格者のほうが有利な立場に立つことができるでしょう。
電験三種取得に対するモチベーションが高い
一発合格した場合というよりも、一発合格を目指した場合のメリットに近いですが、モチベーションの高さというのは一発合格を目指す場合のメリットでしょう。
科目合格で電験三種を取得する場合だと、数年間は電験三種に時間を捧げる覚悟は必要です。
しかし、一発合格を目指した場合、そもそも勉強する時間は一年間ですから、モチベーションが高い状態で試験勉強に臨みやすく、勉強がはかどるということが言えます。
電験三種取得にかかる費用が抑えられる
これは隠れたメリットですが、電験三種の取得には
- 試験地まで向かう交通費
- 試験地近くで宿泊する場合は宿泊費
- 試験の受験費用
が一年ごとにかかってきます。一発合格だと、こういった費用は最低限に抑えられますね。
転職を考えた場合生涯賃金が高くなる
平成30年分民間給与実態統計調査結果によると、日本の平均年収は440万円です。
電気主任技術者の求人として最も多いのが年収500~600万と考えると、合格したあとに転職を考えた場合ですと、一年で最大150万程度の違いが発生します。
一発合格した場合と合格に仮に5年かかった場合だと、750万円の違いが発生することになります。
こういったことから転職を考えている場合は特に、一発合格を目指してみるメリットはありそうです。
電験三種に一発合格した場合のデメリット
こちらについては、一発合格についてはデメリットよりメリットのほうが圧倒的に大きいと思いました。
しかし、でんけんぱではなるべく公平な見方も提供したいのでデメリットもあえて記載していきます。
知識が中途半端なまま合格してしまうリスク
一発合格を目指す場合は、かなり効率的なやり方を模索せざるを得ないため、知識が中途半端なまま、合格してしまうというリスクもあります。
ただ、電験三種の場合は、そもそも中途半端な知識だと問題を解くことができない難易度の高い資格ということもあり、
仮に一発合格を目指して効率化したとしても、中途半端な知識量で合格するということは起こらないと考えています。
通信講座のサポート期間が無駄になってしまう
通信講座をおすすめしている立場上、他の通信講座レビューブログではおそらく書かないことですが、正直に書くのがでんけんぱポリシーなのでお伝えします。
一発合格した場合で、通信講座のサポート期間が複数年あるようなSATの講座や翔泳社アカデミーの講座の場合だと、複数年サポートの利用はできなくなってしまうので、仮に合格したあとに全くサポートを使わないとなると、もったいない事になってしまいますね。
ただ、一発合格したときに無駄になる費用と一発合格しなかったことで失う費用は、圧倒的に一発合格できなかった場合のほうが大きいので、デメリットはそこまでないかと思います。
通信講座は回収できるコストだ
まず、通信講座は高額という印象があると思います。しかし、長期的な視点で見た場合、通信講座への投資は消して高くはないのです。
- 一発合格した場合の生涯賃金の差
- 一発合格した場合の社内評価
- 同じ電験3種を合格した者の間での差別化
1年独立が遅れることにもなりかねません。その場合、年収の数百万を失うことになるのです。重要なのは、引き算されるのは、退職前の一年間の年収ということです。ビルのメンテナンスを行う法人として独立した電気主任技術者の平均年収は500万円前後です。
もしあなたがそれ以下の年収であれば、一発合格できなかった時点で百万円単位でお金を失うことになります。
また、独立する予定がなかったとしても、一発合格できなかった事実は、時間の損失・社内評価など様々な面でデメリットしかありません。
通信講座で一発合格の確率を最大に
通信講座を出している会社は毎年、出題範囲を徹底的に分析しています。市販の参考書より明らかにページ数が少ないのは市販の参考書とは比べ物にならない頻度でテキストを改定しているからです。例えば当サイト推薦講座のSATは、毎年本編テキストを改定しています。早くとも5年おき程度しか改定しない市販の参考書とは全く異なります。
毎年改定するということは、最新の出題傾向に従って、合格に不要な範囲を取り除けるということです。つまりは、テキストは合格に必要な範囲しか掲載されていないので、最小限の勉強でも合格ラインに到達することができるのです。
写真を見て分かる通り、SATであれば、市販の参考書の4分の1程度の分量です。合格に必要な範囲のみに絞ることで、最小限の労力で合格するように作られています。
一発合格の可能性を上げるには通信講座を選択する必要があるのです。
もし時間がないならSATの講座一択
あなたが残業続きで、もし勉強する時間がまともに取れないのであれば、最薄テキストのSATを強くおすすめします。
というのも、他の講座では補足教材などが多く、残業続きでまともに勉強時間が取れないあなたは、活用しきれない可能性があるからです。
しかし、SATの「パーフェクト講座」であれば、最薄テキストなので、勉強範囲も最小限度です。E-ラーニング講座も充実しているので、スキマ時間も活用できます。
働く社会人に最も適している講座が「パーフェクト講座」といえるのです。