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宇都出さんの「なるほど!合格勉強術」を購入してみた
こんにちは、たまきです。いつもは通信講座についての記事ばかり書いているのですが、息抜きに勉強法に関しての書籍を購入してみたので、レビューしてみます。今回購入した上で拝見したのはこちらの書籍です。
第三種電気主任技術者と帯にあるので、一応参考にできることが書いてあるかと思ったのですが、電験3種の考え方とは別物だったのでレビューしつつ意見を書きます。
2020年1月追記:現在は宇都出さんの勉強法についての考えが変わっています。以下の記事をご覧ください。
まず、過去問から始めるというのがだめ
抑えてほしい事実として、電験3種では丸暗記が一番良くないです。過去問を確認するという意味であれば宇都出さんの主張もわからなくないです。
ただ、過去問をテキストのように使うというのは、過去問を丸暗記してしまう危険があります。実際に、自分は過去問を最初に取り組む方法で落ちています。勉強はあくまでも、土台となる知識があって、初めて解くことができます。仮に宇都出式の合格勉強術を参考に、過去問を高速回転しても過去問を丸暗記して落ちるだけです。
過去問は軽く確認するだけにして、最初は基本から取り組むという回り道の勉強法が実は電験では一番効果的です。
暗記勉強で受かる資格ではないのです。実際に私は過去問を十年分完璧にしています。合格勉強術の書籍を参考にすれば、ここまでやれば受かったも同然でしょう。しかし私は落ちました。
このことからも、過去問をテキストとして使う、過去問暗記系の勉強法は電験3種では一切通用しないと頭に入れておいてください。
「入門書から入ってはいけない」というのは電験では通用しない
この書籍はおそらく電験などの理系の資格を想定していないのでしょう。基本的に電験や電気工事士といった資格は、基本を疎かにすればぜったいに受かりません。
これは断言できます。
範囲を絞ったり、ざっくり読もうとしても、太刀打ち出来ない場合に限り、入門書から始める
ここにも書いているように、電験3種はどの科目であっても、ざっくり読んだだけでは太刀打ちできません。入門書にある基礎が身についていないと、例題すら解くことはできないはずです。
試験問題でも、単純な文章の引掛けや穴埋めではなく、過去に出題されたことが無い問題が出るため応用力が問われるのです。応用力を鍛えるには、とどのつまり土台となる電気数学・物理の基礎を仕上げて置かなければいけないのです。
ただ、宇津出さんの主張は無駄な勉強をしたら合格が遠のくという意味での主張です。この考え方自体は賛同できます。
入門書は基礎を身につけると考えると必要ですが、無駄な範囲を勉強することも避けなければなりません。この辺の考え方は別の記事に書いたので参考まで。
参考記事:電験三種の入門書の是非について
試験は暗記のゲーム?いいえ、電験三種は思考のゲームです
「試験は暗記ゲーム」というのが筆者の主張ですが、電験3種は半分は暗記の試験でありながら、半分は計算力が必要な試験です。
文系の資格では、確かに暗記力がものを言う一方、電験3種は計算力も馬鹿にできません。初めて見た問題でも解ける基礎力・応用力が重要になってくる資格です。
暗記していれば合格できるという資格ではありません。過去問丸暗記・公式丸暗記はすべて、試験に不合格になる考え方です。
繰り返しますように、私が不合格になってしまったのは、他の資格と同様に暗記に頼った勉強をしてきたからです。
単純に過去問を高速回転して暗記すれば合格するという問題ではないのです。私は最初の年度は、過去問10年分の解答と解法を丸暗記していましたが4科目平均30点前後というさんざんな結果で不合格になっていますので。
電験3種と帯に書かれていますが、これはあくまで合格者の一例であり、この書籍が電験3種に安易に適用できるというわけではありません。
計算力も鍛えること無くして合格はできません。いわゆる文系資格と違い、丸暗記のみで合格できる資格でもないのです。
宇都出式合格勉強術の結論
電験3種に合格するために、鵜呑みにしては行けないなと感じます。帯に第三種電気主任技術者と書かれているのは、あくまで合格者の報告があったから書いてあるだけということでしょう。一方で、役に立つ情報もそれなり以上に書かれているので、参考にはできます。
- 電験3種に合格するためには鵜呑みにしてはいけない
- 電力、法規などの暗記項目に限って言えば効果を発揮する
- テキストの高速回転は電験3種の合格にも必要
以上の項目については、宇都出さんの勉強法の役に立ててみてください。
何か参考になるかと思い、いくつか勉強法についての書籍を購入していますが、やはり電験3種というニッチジャンルにぴったりフィットした書籍は存在しないなと感じていますね。
やはり、電験3種に特化した通信講座を購入するのがベストな選択だと感じました。