こんにちは、電験三種合格者のたまきです。
「電験三種を勉強しているのにやる気が出ない」
「電験三種のモチベーションがどうしても上がらない」
電験三種の勉強は一年間の長期間の勉強スケジュールになることも多いです。
おそらくあなたも長期の勉強にどうやってモチベーションを維持するか悩んでいるでしょう。
以下ではモチベーションを爆発的に向上させるための方法を自らの体験や教授らによる研究による根拠も交えて書いていきます。
「電験三種の勉強のモチベーションを向上させたい」
「電験三種の勉強をモチベーションに関係なく継続する方法も知りたい」
という人はぜひ読んでください。
目次
私が電験三種に合格する前の現状について
私は電験三種に合格しているので、もともとやる気・モチベーションが高い状態で勉強できる素質のある人と思われるかもしれません。
しかし、私も電験三種に合格しようと考えている人と同じように、モチベーション維持に悩んでいました。
そのときの状況が以下です。
画像の通り、私も他の受験者と同じようにモチベーションが低い状態で勉強をしていました。
そこで、気づいたことは以下のとおりです。
- 電験三種に合格する「理由」
- モチベーションがなくても勉強する「仕組み」
- 行動するために必要な「環境」
これらを揃えることでやる気を維持できると気づきました。
電験三種のモチベーションを向上させる方法
電験三種は長期戦のため、モチベーションを向上させる工夫は必要不可欠です。
以下に、電験三種の勉強のモチベーションを高める方法を書いていきます。
勉強時間を記録する
毎日の勉強時間を記録するのは、モチベーション維持として効果的です。
というのも、勉強時間はその日の勉強内容に関わらず積み上がっていくため、勉強した実感を得やすく、脳に快楽として記憶されるからです。
諏訪東京理科大学教授の篠原菊紀さんは、以下のように言っています。
実行したら、単に「チェック」を入れるだけでなく、「よくできました!」とリストに花マルをつけて自分自身を褒める。これだけでも脳は快感を得て、線条体はさらに活性化する。
以上を電験三種に置き換えると、計算問題が苦手な人は、計算問題を何問解くかをリストに書いておき、達成したら、花丸をつけたり、達成した目標に線を入れて消すなどしてみる。
これだけでモチベーションが上がるなら、やってみる価値はあります。
合格したときの想像をする
王道な方法ではありますが、電験三種に合格したあと、
- 電気主任技術者になっている想像
- 会社で昇進している想像
- 給料が上がっている想像
などをして、プラスのイメージでモチベーションを高めていく方法があります。
また、イメージだけではなく、「電験三種に合格する」と机の前に貼っておくなど、目標を見えるところに貼り付けるのもモチベーション向上に有効です。
合格しなかったときの想像をする
合格しなかった場合の想像も効果的です。
私の場合は自分の心をコントロールする際に、不合格だった未来を想像したほうが、危機感を覚えて勉強できました。
具体的には
- 会社をクビになり路頭に迷う想像
- 嫌な職場で嫌々ながら働き続ける想像
- やりがいもなく年をとっていく想像
ネガティブな想像なので、やりすぎは厳禁ですが、自分に甘いと感じている人にとっては不合格だった未来を想像したほうがモチベーションアップに役立つ場合もあります。
文章問題と計算問題をバランス良く解く
電験三種は計算問題がかなりの割合で出題されます。無計画に計算ばかり解いていくと、疲れによって、モチベーションが下がることがあります。
自分がよくやっているのは、計算問題と文章問題をバランス良く解いているか確認しながら勉強することです。
文章問題などは暗記が主体なので、勉強しつつ、頭を少し休めることができます。
気持ちを切り替えて勉強することでモチベーションを向上させていました。
毎日の勉強時間を発信する
今はSNSという便利なツールがあります。Twitterを利用して、毎日の勉強時間を発信するだけでも、人に見られているという意識が勉強へと意識を向かわせます。
また、目標を宣言することでモチベーションが向上することはスクラントン大学のジョン・ノアクロス教授の研究によって明らかにされています。
目標を宣言したグループとなにも宣言しないグループに分けると、宣言したグループは6ヶ月後の行動継続率が11倍も高かったという結論が出たのです。
つまり、電験三種を取得すると宣言することや、勉強時間を宣言してしまうことは、電験三種のモチベーションを向上させる上で非常に大事だと言えます。
モチベーションが下がる3つの状況
電験三種は長期戦であるため、モチベーションは必ず上下します。
モチベーションが下がりがちな状況を以下に書いていきます。
家庭での環境が悪い
効率よく集中して勉強するためには、勉強がしやすい環境づくりが大事です。
しかし、自宅での環境があまり良くない場合もあります。
- 小さなお子さんがいる
- 周囲で工事をしている
- 娯楽が溢れている
このような場合、自宅での勉強に支障が出ることがあります。
環境が悪いと、集中しようとしても、誰かに邪魔をされたり、誘惑に負けてしまったりします。
そこで、私が提案するのは、仮に環境が悪くても気にしないで勉強する道具を使うことです。
例えば、「耳栓」などは雑音を消してモチベーション・集中力を保つ一つの手段です。
また、娯楽が溢れているなら、いっそのこと元から断ってしまうことも大事です。
例えば、ゲームが好きなら、
- スマホにゲームアプリは入れない
- 家庭用ゲームのコンセントを家の奥深くにしまっておく
- 合格するまで売却してしまう
例のように、欲望を我慢して抑えるよりも、最初からゲーム自体に触れられないようにしましょう。
睡眠時間が十分ではない
睡眠時間が十分ではない場合も、モチベーションを下げる要因の一つです。
睡眠は人間にとって必要不可欠ですが、日本人の睡眠時間は、世界的に見てもかなり不足しています。
日本人は、睡眠時間が足りてない人が比較的多くいて、集中力が低下した状態で勉強しています。
眠い中勉強していてもモチベーションは上がるわけもありません。
しっかりと7時間以上の睡眠を取ることで、毎日の勉強を理解しやすいように調子を整えておきましょう。脳が勉強の理解をしやすい状態にして、モチベーションを維持します。
勉強しても理解が進まない
電験三種は知識の理解が進まないと問題が解けません。ただ、勉強してもすんなりと理解が進むわけではないのが電験三種のやっかいなところです。
電気数学や理論科目の基本的な知識を定着させた上で、学習しないとなかなか理解が進みません。
そのため、最初は高かったモチベーションが、勉強しても理解が進まないストレスによって、電験三種のモチベーションを下げる結果になります。
電験三種でモチベーションが下がる要因と注意点
電験三種の勉強をするときにモチベーションを向上させる方法を話してきました。
ただ、モチベーションに頼った方法だと電験三種の合格は難しくなるでしょう。
モチベーションが下がる要因と注意点として代表的なものを挙げていきます。
勉強の慣れによる集中力低下
- 勉強開始時期
- 理解が進んできた頃
- 試験前の1,2ヶ月
大まかに言うとこの3つの時期はモチベーションが高いことが多いです。
ただ、逆に言えばほとんどの勉強期間はモチベーションが低い状態ということが言えます。
勉強量にムラができてしまう
モチベーションに完全に頼った勉強の場合、やる気がある日の勉強量は多く、やる気がない日の勉強が少ないという状態になります。
モチベーションが高いときに、勉強量を取り戻せば良いと考えるかもしれません。
ただ、電験三種はとにかく覚える物量が多いため、効率よく記憶していく必要があります。記憶するためには、週末まとまった時間に大量暗記するより、毎日コツコツやるのが一番効率が良いのです。
このことは、ノンフィクション作家・小説家のピーター・ブラウン氏らの研究によって明らかにされています。
研究によると、集中型の勉強をするよりも、勉強を行ったあとに、間を置いて復習するという過程を得ることで記憶が強化されるそうです。(著書:「使える脳の鍛え方」より)
モチベーションに頼った勉強をしていると、あるときはたくさん勉強して、あるときはさほど勉強しないというムラができてしまうことになります。
電験三種の難易度の高さ
簡単な資格の場合は、勉強することがモチベーション維持に繋がる場合があります。
- 勉強する
- どんどん理解できる
- モチベーションが上がる
難易度の低い資格の場合は勉強することで、スムーズに理解が進む場合がほとんどです。そのため、勉強すればするほど、理解できる範囲が広がっていてやる気が出ます。
一方で、電験三種の場合は、普通に勉強するだけだと、難しいと感じるでしょう。
- 勉強する
- 難しいので理解が進まない
- モチベーションが下がる
以上のように、電験三種には簡単な資格とは違い、モチベーションの下がる要素があります。
モチベーションに頼った勉強だと、解けない問題が頻発したときに一気にやる気を失うリスクがあります。
電験三種は出題範囲が広く、計算問題も複雑
モチベーションが下がる要因としては
- 計算問題の難しさ
- 出題範囲の広さ
という2点があります。
暗記がメインの他の資格の場合、どんなに覚える量が膨大でも、少しずつ覚えていくことはできるので、点数も地道に伸ばしていくことができます。
ただ、電験三種の場合は計算問題が多く、基礎がしっかりしていないと問題が解けません。
単純に勉強時間を増やしただけでは問題を解けず、したがってモチベーションが上がりにくいのです。
また、出題範囲が広く、用語も馴染みのない物が多いので、覚えることに苦労しがちです。覚えにくい用語や概念が多い上に、覚える範囲が広いせいで、勉強が進んでいるという実感が得られないので、モチベーションも下がりやすいです。
電験三種ではモチベーションより「仕組み」が重要
電験三種の合格のためには、モチベーションを維持するべき。というのが、多くの人の意見だと思います。
実際に合格する人は上手にモチベーションを保つ方法を心得ていることが多いです。
しかし、私は合格者の立場として知ってほしいことをはっきりと申し上げます。
「モチベーションは下がって当たり前」
という事実です。
私達は人間なので、気持ちを高揚させることはできても、それをずっと維持することは難しいです。
会社でも学校でも毎日ハイテンションな人はいるでしょうか?
人間は浮き沈みします。そして勉強も一緒です。電験三種の勉強は理解が進んでいるときは勉強が楽しくなります。
一方で苦手な科目をしているときや苦手な分野に取り組んでいるときはどうしてもモチベーションは下がります。
しかし、どんな状況でも、淡々と、精神を安定させた状態で黙々と勉強に取り組むことができた人だけが合格できます。
また、人間には現状維持しようとする力が働きます。
これは、ノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマン氏が明らかにしています。
人の意志決定は想定される損失の度合いによって変化し、利益を得るときの幸せよりも損失の痛みの方を大きく感じ、損失が大きいと判断した際に非合理的で感情的な判断を行いやすい
「電験三種に合格するという利益」より「勉強することによる精神的な損失」をより大きく感じるということです。
そこで私は合格した年度は以下のように考えました。
- その時の精神状況によって変化するやる気・モチベーションに頼ることはリスク
- やる気よりも、やる気がなくても勉強できる仕組みづくりに集中した
以上のように意識に変えたことにより、電験三種に合格できたと感じています。
また実際に電験三種に合格するための仕組みづくり・工夫については、以前の記事を掲載しておくので興味のある方は読んでみてください。
【保存版】なぜあなたは電験三種に受からないのか?20の理由と対策を明記してみた
まとめ
電験三種の勉強においてモチベーションを向上させる方法は以下の通り
- 目標設定をして、SNS等で勉強記録を発信
- 目標達成したら自分で花丸などのご褒美を与える
- 合格したとき・しなかったときのイメージをして危機感・やる気を向上させる
以上の方法により、継続して電験三種の勉強に取り組むことができるようになるでしょう。