電験三種の認定

こんにちは、電験三種合格者のたまきです。今回は電験三種の認定制度についてを書いていきます。

認定合格の制度を知っている人は、試験より簡単に合格できると期待している人が多いようです。実際は、認定での取得と試験合格での取得、どちらが良いのでしょうか。申込方法も含めて、詳細も書いていきますので、じっくりご覧ください。

電験三種の免状の番号で認定取得か合格取得かは丸わかり

まず電験三種は認定でも試験の合格という形でもどちらでも取得できます。ただ、免許の番号を照合すれば、試験で取得できたのか、認定をもらって取得したのかは完璧にわかってしまいます。

試験に合格して発行される免状の番号は、第○○-E××××号となっており、認定による免状番号はE以外のアルファベットになっています。

電験三種試験合格で取得の画像

色んなサイトでは「試験取得」も「認定取得」も変わらないという意見をみることがありますが、現実として両者には明らかな差があります。理由については記事の後半に記載しています。

電験三種を認定で取得する場合のメリットとデメリット

電験三種を認定で取るメリット

  • 試験を受験して合格する必要がない
  • 認定校を卒業している人は実務経験と申請で取得可能
  • 実務経験豊富の場合、順調に取得できる可能性は高い

電験三種を認定で取るデメリット

  • 学歴に左右されるため、学歴が低い人は必要な実務経験年数が長くなる
  • 認定校に通う費用は100万円近くになる
  • 面接があるので深い電気の知識が必要

認定取得の場合は、多額な費用と時間がかかる一方で試験を受けなくて済むことがメリットと言えます。

次に試験で取得する場合について語ります。

電験三種を試験で取得する場合のメリットとデメリット

電験三種を試験で取るメリット

  • 実務経験に関係なく試験に合格すると取得できる
  • 認定校に通う時間とお金が必要ない
  • 認定のような面倒な書類審査はなく、合格後の簡単な書類手続きのみで済む

電験三種を試験で取るデメリット

  • 勉強は楽ではなく地道な努力が必要である
  • 勉強のやり方を間違えると不合格になる可能性がある
  • 受験のために試験会場に出向く必要がある

試験合格での取得の場合、勉強をしっかりしないと取得できないが、合格すれば実務経験に関係なく、すぐに資格が授与されるのがメリットです。

【認定の注意点】工業高校卒の電気科卒なら取得できるというわけではない

工業高校でも電気科に所属していなければならないのは当然です。しかし、電気科に所属していたからといって、安易に認定資格を得ていると考えるのは危険です。

電気科目でも通信コースと強電コース等に分かれている場合もあります。しっかりと認定に必要な単位を取得できる科目コースを選択した上で卒業しなければなりません。

よく学校資料に目を通した上で、分からない場合は学校に問い合わせるなど確実に単位が取得できることを確認したほうが良いでしょう。

各地域の産業保安監督部一覧

認定校については、産業保安監督部が知っていますので、自分の地域の産業保安監督部に問い合わせてください。各産業保安監督部の一覧は以下のとおりです。

地方名産業保安監督部名担当課所在地
北海道地方北海道産業保安監督部電力安全課札幌市
東北地方関東東北産業保安監督部東北支部 電力安全課仙台市
関東地方関東東北産業保安監督部電力安全課さいたま市
中部地方中部近畿産業保安監督部電力安全課名古屋市
北陸地方中部近畿産業保安監督部北陸産業保安監督署富山市
近畿地方中部近畿産業保安監督部近畿支部 電力安全課大阪市
中国地方中国四国産業保安監督部電力安全課広島市
四国地方中国四国産業保安監督部四国支部 電力安全課高松市
九州地方九州産業保安監督部電力安全課福岡市
沖縄地方那覇産業保安監督事務所保安監督課那覇市

産業保安監督部の一覧をリンクに載せておくので、より確実な情報が欲しい人は参考にしてください。

産業保安監督部一覧はこちら

また、認定の際は何度も足を運ぶことになるため、よほどのことがない限り自分の住所に近い産業保安監督部を選ぶようにしましょう。

電気主任技術者の認定取得の手順

電験三種の認定取得の流れは以下のとおりです。

電験三種認定取得の流れ

このように、担当感の面接により認定が判断される、試験合格を必要としない取得方法です。

電験三種の単位を取得できる認定校で定められた単位を取得する

認定校というえば、工業高校の電気科の多くが該当します。ただ、上記のように電気科であれば、確実に取得できるというわけではないです。電験三種の認定に必要な単位を取得できているかどうかに注目してください。

認定に必要な実務経験年数

認定取得に必要な実務経験は一定ではなく、学歴によって年数が違います。

必要な実務経験の年数は以下の画像のとおりです。

認定取得の経験年数

学歴が高いほど、必要な実務経験年数は少ないことが分かります。

認定に必要な提出書類

  • 認定申込書
  • 認定校の卒業証書
  • 実務経歴証明書
  • 単位取得証明書等など取得単位を証明できるもの
  • 本籍の記載がある住民票、または戸籍抄本

以上の書類を自分が住んでいる地域の産業保安監督部に提出する必要があります。

認定審査を行ってもらう

産業保安監督部に連絡したのち、認定審査が行われます。電気主任技術者としての素質も問われているのですから、受動的では駄目です。

認定してもらうために自分から積極的に動きましょう。都市部だと、日程が詰まっている場合もありますから、早めの連絡、早めの日程調整が必要です。

以上が認定に必要な重要知識となります。以下の項目からは認定合格についての意見を述べていきます。

合格前の実務経験に時間を浪費して大丈夫なのか?

認定合格の大きな欠点は、取得に時間がかかりすぎてしまうことです。認定校を卒業するまでに時間とお金がかかるのはもちろんですが、実務経験を積むことにも数年取られてしまいます。また、認定の際に面接を行うのですが、一度で突破できる例は少なく、何度も足を運ぶ必要があります。

まず、試験で合格しない場合、実務経験を積むことが必要不可欠になってくるわけです。ただ、ここで、非常に残念に思うのが、実務経験=ただ単に働く年数というふうに考えている人が多いことです。

実務経験をただ積めば良いわけではなく、その後に経済産業局の担当者に根掘り葉掘り聞かれるわけですから、きちんと電気主任技術者としての仕事をしていないと、ここで落とされます。

身になる実務経験を積むには電気の知識が必要ですし、電気の知識があったほうが、電気主任技術者としての深い経験ができます。

合格のために実務経験に時間を積むより、試験合格したあとに実務経験を積んだほうが、電気主任技術者として成長の速度は早くなるはずです。

電気主任技術者としての実務経験

経済産業局のさじ加減次第?

面接については経済産業局の担当者が判断します。電気主任技術者として適当かどうかを担当官が判断します。

この判断というのが曲者で、経済産業大臣へ書類を通すのですから生半端な判断はできません。

その素質がない人間については容赦なく落とします。

結局は面接を通過するために、電気主任技術者として通用する程の知識は絶対必須なわけです。

電験三種を認定で取得するのは試験で取得するより楽だと考えているのなら大きな間違いと言えます。

どっちも大変です。特に認定では面接が重要視されていますから、結局は電気の知識が必要です。

産業保安監督部としても、素質がない人間に、安易に電気主任技術者と認定してしまうと、

「おたくの産業保安監督部の審査はどうなってるんだ?」

と経済産業省からお叱りを受けてしまいます。

受ければ合格するという適当な情報を書いているサイトもありますが、実際のは何度も修正指示を受けて、何度かの面接を通してなんとか認可、合格できるのです。

電験三種の認定は努力が必須

ちなみに私は認定の条件を満たしていましたが、あえて試験で取りました。今でもさまざまな面で試験合格で取ってよかったなと思っています。

電験三種を取った目的は、電気主任技術者になりたいというだけではなく、会社での評価を目的としています。ですから、認定だとどうしても評価は低くなってしまう。

それなら、実力で取得したほうが電気の知識も沢山学べて、評価も上がって一石二鳥だという考えです。

取得までの労力と試験べ今日の労力を比べて楽な方を選択できれば良いが

単純に労力を比較できるのであれば、話は簡単です。数値化してより楽に合格できる方を選ぶのがベストでしょう。

ただ、面接という方法が認定方法として組み込まれているのが問題です。

認定で合格した人の話を聞いても、

「思っていたより簡単ですぐに認定された」

「認定されるまでに何年もかかった」

というふうに、認定取得までの時間、難しさに差があります。これは認定の際の面接、質疑応答が人の手で行われているからです。

国家資格の認定なので、一定の基準がありますが、人間なので差があります。

さらに、批判があるのかはわかりませんが、最近では面接の難易度を上げるという話もあり、

「試験より認定のほうが楽」とは言えなくなっているというのが現状です。

電験三種担当官の認定判断

認定取得を選ぶチェックリスト

  • すでに認定校を卒業している
  • すでに実務経験を積める職場で働いている



以上の2つのチェックリストに当てはまるならば、認定取得のために動いていいと言えます。

面接では認定してもらうために、何度も面接をやり直す必要に迫られます。そのため、時間の損失を少しでも小さくするために、現時点で認定取得への条件をある程度満たしている状態が望まれます。

本質から目を背けてはいけない

金さえあれば勉強しなくても取得できるから、認定で取得する。という理由で取得するのは馬鹿げています。

あなたの人生にとって最も有利な選択が、認定での電験三種取得なのであれば、そうするべきでしょう。

ただ、認定校に通ったこともなく、実務も行っていない場合は認定取得はおすすめできません。

結局は面接を突破するために、実務について深い理解と勉強をしなければなりませんから、かなり勉強をする必要があります。

さらに認定校に通ってまで、多額の金額を払い何年も学校に通い、数年の実務経験を積む労力に見合うメリットはあまりないと感じています。

認定校を卒業するだけでもお金と時間がかかり、さらに実務経験を積む時間も馬鹿にできないからです。

電験三種の認定には時間がかかる

認定校を卒業したから分かる認定取得の危うさ

電験三種の取得は取得がゴールではないということです。

電験三種を取得した先に、どういう仕事をするのか?これが大事なのです。

しかし、認定校で単位を取得するという目的だけ果たせば良いと考えている人が多いのも事実。

実際に周囲の姿勢を見ると、楽に取得できるのだからという受身の姿勢が目立っていました。

すべての認定校で勉強している人間が、受け身とまでは言いません。

ただ、単位さえ取ってしまえばいいという安易な考えで、表面的な勉強をしている人をよく見受けました。

認定校で電験三種認定取得に必要な単位は取得できますが、電気主任技術者として相応しい知識量と覚悟を持っているかどうかは別問題です。

試験突破組と認定組との差を感じざるをえないのです。

電気主任技術者としての覚悟という意味でも、試験合格で取得するぐらいの努力はしておくほうが後々のためになります。

電験三種の認定校での振る舞い方

認定で電験三種を取得するのは大学を推薦で合格するのに近い

認定取得の場合、確かに学校さえ卒業して実務経験を積んで、面接を突破できれば電験三種という難関資格を取得できる。一見楽に見えるということもあって、認定での取得を考える人が多いですが、何度も言うように誤りです。

「実務経験をしっかり積んでいると判断できなければ評価しません」

というのが担当官の本音でしょう。じゃあ実務経験をしっかり積んでいると担当官が考える人はどういう人なのでしょうか?

それはつまり、しっかりとした下地の基礎知識があり、普段から勉強して向上心がある人です。

読売新聞の調査で、入試方法別の退学率が明らかになりました。一般入試合格者の退学率が一番低く5.9%。AO入試(アドミッションズ・オフィス入試)合格者の退学率は、その約2.6倍である15.5%でした。AO入試合格者の実に6人に1人が退学している計算です。

これは全く別分野の入試のデータですが、電験三種における認定合格と試験合格の違いに似ています。つまり電気の知識に差があるゆえに、実務が試験突破組よりこなせず技術者として差をつけられると例えることができます。

もちろん認定取得だろうが実務ができて、向上心もある人は問題ありません。

しかし、楽して電験三種を取得できてラッキー!という甘い考えの人が、実務で安心して任せられる仕事ができるとは思えません。

一度の面接で合格するのは珍しく、たいていは何回も面接を繰り返す必要があります。甘い考え方を持っている人はここで弾かれます。

ただ、甘い考えを持っていないとしても、それだけの時間と労力を使うのであれば私は取得のほうが確実で将来のためになると考えました。

面接を突破する程度の知識で電験三種を取得しても実務で活躍することはできない。

そう考えたからこそ、認定校を卒業していながら、実力で試験を突破したのです。

電気主任技術者は認定でも努力が必要

総合的に考えて認定の条件は厳しく、試験合格での取得のほうが今後の人生のためになる

まず、認定取得の条件は厳しいです。認定の条件を満たしている人が、認定という制度を使って電験三種を取得するのは悪くないと思います。

ただ、条件を満たしていない状態で、認定を受けるために認定校に通うのは賢い選択ではありません。

また、面接を一発で突破できる人は少なく、やはり電験三種の試験合格と一緒で努力は必要です。

どちらも努力が必要であり、試験合格より費用も時間もかかります。であれば、資格試験を合格し、電験三種を取得するのが最も良い方法でしょう。

正しい勉強を行えば、試験合格の難易度をかなり下げることが可能です。正しい勉強法とは、通信講座を利用した学習です。

とはいっても、通信講座が必要でない人も当然います。必要のない人に通信講座をおすすめする気は全くないです。よって、以下のリンクの記事から通信講座が必要かどうかを判断してください。

正しい通信講座の選び方について