こんにちは、電験三種合格者のたまきです。
資格を取るにはとにかく勉強するしか無いのですが、どうせ勉強するなら時間を有効に使いたいですよね。
理系資格の試験勉強において重要なのが、「1問につき考える時間を決めてしまう」ということです。
それでは以下に、具体的な方法について書いていきます。
目次
考える時間を決めるとはどういうことか?
具体的なやり方を言えば、問題を解くときに
- 必ずタイマー・ストップウォッチを使う
- 1問につき何分考える(悩む)か決める
- その時間が過ぎたら解けそうでもすぐ回答を見る
という手順で問題を解くことを意識しましょう。非常に簡単ですが、効果のある手法だと実感しています。
自分の場合だと、法規などの暗記科目の場合30秒。暗記以外の計算問題の場合、3分考えて分からなければ回答を見ていました。
理系資格の勉強は考えれば考えるほど時間が失われていく
電験三種のような理系の資格勉強では、すぐ解答を見ることが出来る暗記系資格と違い、問題を解く必要があります。ゆえに解き方に悩むとすぐに時間を取られてしまいます。
自分が受験したときも、数問分からない問題を、考えているだけで数十分経過するということがよくありました。
社会人になると時間がとにかく取れないので、考えている時間がもったいないです。
考えて適切な解答を引き出せれば良いです。しかし、実際は悩んだあげく、的はずれな答えを出したり、解答できなかったりします。
よって、少ない時間を有効活用するためには、考えている時間は極力少なくしたほうが良いのです。
考える時間を意識することの重要性
考える時間を意識する重要性を解いた例をあげます。
例えば、並行電流に関する電磁力の問題
の場合、
- フレミングの左手の法則・右ねじの法則
- 合成磁界が0なら、HA=HBである
- 並行電流の導体間に働く電磁力の公式
以上の知識が必要です。
天才、あるいは学生の頃に数学的な発想力に優れた人以外は、まず悩んでもこの3つの条件を記憶していない限り解くことは出来ません。
なので、理系の資格試験勉強の場合、「考える」というのは、解くための知識を思い出している時間といえます。
よって、制限時間内で悩んで解けない場合は、記憶が定着していない。解けないと判断して早く回答を見てください。
5分以上悩んでいる場合、本番の試験ではまず時間切れになります。
問題を見た瞬間に、問題を解くための条件が思い出せる状態になっていなければならないのです。
毎日の勉強時間でも、考える時間を決めておかないと、だらだらと悩むだけで時間が過ぎていきます。
問題を解くときは必ず、制限時間を決めて、意識的に悩んでください。
考える時間を制限することによるメリット
考える(悩む)時間を決めることによって感じたメリットは以下のとおりです
- 一時間で解ける問題数が倍以上増える
- 暗記系の問題にも時間を使える
- 難しい問題は諦めがつく
この3つがあります。
理系資格の勉強において重要なのは問題演習であることは何度もお伝えしています。そして、悩む時間を決めて、時間が過ぎたら諦めて解説を見るというやり方は、時間内に解ける問題数を圧倒的に増やします。
一定時間で多くの問題を解くことが出来るので、法規科目の暗記にも時間をとることが出来るようになりました。
また、時間を決めてしまうので合格するために必要でない、難しすぎる問題に時間を掛けてしまうということも少なくなりました。
資格試験では数年に一度しか出ない難しい問題を解く努力よりも、確実に点数になる基本的な問題を確実に解けるようになるのが先です。
なぜかと言うと、資格を取得するには満点を取る必要がなく、合格点に到達できれば良いからです。
そういう意味でも、時間を決めて悩むというのは有効です。
また、
- 解ける問題数が多くなる
- アウトプットが増えるため、結果的に記憶が定着する
- 時間制限があるため、本番試験の練習にもなる
というように、数珠つなぎのようにメリットが増えます。解く問題が少なければ、知識も増えません。逆に、考える時間を少なくすることによって、問題を多く解く(アウトプット)の機会が増えるので、記憶が定着するチャンスも増えます。
また、時間制限があることによって、問題を早く解くスピードも習得できるというおまけ付きです。
考えることもアウトプットであり重要ではある
問題演習が電験三種のような理系資格の取得で重要であると、他の記事でも何度も取り上げています。
記憶術に関する記事に書いている通り、私は記憶の原理については知識として持っています。
そして、悩む時間というのは「思い出す」というアウトプットの時間です。よって悩むことでも記憶を定着させることはできます。
ただ、その悩む時間が長すぎると、今度は他の問題をアウトプットする時間が奪われ、全体で見ると問題講習できる時間が少なくなり、多くの知識を記憶させることが出来ません。
だから、効率よくアウトプット(問題演習)するために、意図的に悩む時間を作るのです。
逆の言い方をすれば、ストップウォッチで決めた時間内であれば悩んで良いということです。
考える時間を制限すると合格するための勉強ができる
勉強は量ではなく内容ですから、一時間勉強していても、解いた問題が2問であれば少なすぎます。
私も電験三種を受験した当時は完全に「答えを考えたり悩んだほうが知識が定着する」という罠にハマり時間を無駄にしていました。
また、悩むことによる厄介な欠点は、勉強した気になりやすいという点です。
例えば、一時間で2問について悩み、一生懸命問題を解いたとしても解けた問題は2問だけ。身につく知識も2問分だけです。
しかし、当の本人は頭に汗をかいて勉強しているため、努力しているという気になりますし、勉強した気になります。
これが非常に厄介です。勉強は内容なので、どれだけの時間勉強したかよりも、
「どれだけ問題数をこなせたか?」
「どれだけ覚えられたか?」
が重要なのです。
考える時間を制限することで、勉強した気になるのを防ぎ、「密度の濃い効率的な勉強」をすることができます。
資格試験勉強の目的は「資格取得」である
参考書の著者のまえがきによく書かれていることとしては
- 考えることで本当の力が身につく
- いろんな電気の知識に興味を持つことが重要
といった文章です。確かに正論ではあります。
しかし、私の経験から言わせてもらうと、あまりにも悩むことに時間を使うのは無駄ですし、いろんなことに興味を持ち出すとキリがありません。
「合格のための試験勉強をすると知識が身につかないのでは?」
という意見もあるでしょう。
しかし、通信講座を受講している人や主題傾向を分析した人ならご存知の通り、出題者は「ここは必ず押さえておいてほしい」というものを出題します。
つまり、合格する実力がついてさえいれば、試験に合格するための勉強であっても、押さえておくべき必要な基礎知識は身につきます。
まず資格を取って、結果を残してから好きなだけ深い知識を追求すればよいのです。
結果が出なければ未来は変わりません。
また、どちらにしても資格を取ったあとも、勉強しなければ実務で資格取得者として役に立つことは出来ません。
だからあなたがなすべきことは、深い知識を追求することよりも、「合格するための勉強」をすることなのです。
綺麗事を言って不合格より、泥臭くても合格する
「学び」という目線で見れば、学生時代のように、問題についてひたすら悩んで自分で正解を導き出すことや、いろんな知識に興味を持つことは大事です。
ただ、学びになるからといって、それが資格取得に近づくものでなければ、探究心は諦める必要があります。
合格するためにはきれいごとではなく、泥臭くても「合格のためにはどうするべきか?」を考えて行動してください。
そのために理系資格の勉強で必要なのが「考える時間を決めて解答を見る」なのです。