こんにちは、電験三種合格者のたまきです。
今回の記事は、電験三種における電卓についてです。電験三種は試験本番で電卓(関数電卓は除く)を利用することができます。しかし、良い電卓の選び方だけしか書いていない記事も多いと感じました。
具体的に勉強する上で、どんな電卓の使い方をすればよいのか?を徹底解説します。
目次
電験三種合格者が使用した電験三種おすすめ電卓
私が電験三種に合格するために使った電卓が、
です。
では、詳細を書いていきます。
この電卓の特徴は
- 縦17cm×横10.5cm
- 桁数は12桁
- ソーラー・電池で動作
- 四捨五入、小数点カット機能付き
- 文字削除機能付き
以上の特徴があります。
では詳しく見ていきます。
基本的かつ最低限の機能がついた電卓になります。なお、画像の三角マークのボタンが一文字前の数字を削除するボタンです。地味に試験本番でも役立ちました。
表示部についてはこんな感じです。
裏面はこんな感じです。キータッチしやすいように角度をつける足と、ずれないための滑り止めゴムがついています。
また、若干表示部が手前側に斜めになっています。少しでも表示が見やすいようにという心づかいが素晴らしいですね。
もし、自分が使っていたものと違う電卓を購入する場合については、
- 10~12桁であること
- √機能があること(必須)
- 手のひらサイズであること
- 数字削除機能があること
という条件の電卓が良いです。
電験三種の電卓を選ぶときに注意すべき点
電験三種で使用してはいけない電卓もあります。その電卓は以下のとおりです。
次の電卓は使用できません。使用した場合は、不正行為となりますのでご注意ください。
・数式が記憶できる電卓
・関数電卓
・印字機能を有する電卓
電卓の使用に際しては、音を発することはできません。
以上に記載の電卓は電験三種の試験で使用できません。
電卓を使うならCASIO(カシオ)がベスト
電卓にもいろいろなメーカーがあります。そして、安い電卓は台湾などのメーカーの電卓もあります。
しかし、電験三種の試験で使うならカシオがおすすめです。
カシオが良い理由は、やはり電卓のシェアが大きいことから、ハズレの電卓が少ないことが挙げられます。
- ボタンを押したときのタッチ
- 割り算の計算などで使う便利機能
- キーの配置
これらの理由によりカシオの方が使いやすいです。
電卓の便利機能について
電験三種の問題は分母を計算してから分子を計算したかったり、逆に分子を入力してから分母の数値を入力したい場面が多くあります。
その場合、カシオ製電卓は割り算の「÷」マークを2回押すと分子と分母を逆に計算できるという便利機能を使うことができます。
例えば、16÷4=4という式の場合、普通なら
- 16を入力
- 「÷」ボタンを押す
- 4を入力
- 「=」を押す
という手順で4という答えが出ます。これを逆に、
- 4を入力
- 「÷」ボタンを2回押す
- 16を入力
- 「=」を押す
という手順で入力しても4という答えが出ます。
このような便利機能があるカシオが他メーカーより使いやすいです。
ちなみにカシオの便利機能については公式が解説しているので必読です。
カシオは電卓の主要メーカーとしてのプライドがあるのか、使用感について大外れすることは少ないという印象を受けます。
長いお付き合いする電卓はできれば手にとって買うべき
私が使用していた電卓をおすすめしました。
ただ、できれば書店などで実際に手にとって買うというのがベストです。
ネット通販で購入することは出来ますが、ボタンを押したときの感覚や手に持ったときの重さ加減など、細かい使用感はわかりません。
試験で少ししか使わない電卓であれば、どんな電卓でも良いでしょう。ただ、電験三種は電卓を「フル活用」します。
半年以上付き合う電卓だからこそ、実際に手にとって、感触を確かめてみるのは大事なことです。
私がSATの通信講座を高評価しているのは、内容の良さ以外にも、返金期間があり実際に触って体感できるというところも大きいです。
電卓においても、試験中を含め長いお付き合いをする以上、
ネット通販サイトで購入するよりも、実際に目で見て、ボタンを押してみて購入したほうが良いのです。
電験三種における電卓の活用方法について
普通のブログでは良い電卓の選び方を教えて終了だと思います。ただ、4年間苦労してきた私が、もっと深いところまで結論を出していきます。
というのは、ほとんどの電験三種における電卓の記事が、電卓の選び方だけになっており、勉強中に電卓を使い続けることが重要だと分かっていないんです。
電卓を電験三種の勉強で活用する長所と短所
電験三種では試験勉強の段階から電卓を活用することは必須です。しかし、電卓を使用することで計算力の低下などを心配する人もいるようです。
今回もあえて両者を比較していきましょう。
電卓を積極的に使うことによるデメリット
- 数学が全く身に付いてないと使いこなせない
- 電卓が壊れるリスクが多少高くなる
- 勉強スペースが狭い場合は邪魔になる
電卓を積極的に使うことによるメリット
- 数字を打つ速度がだんだん早くなる
- 本番試験の状態に近づけることができる
- 電卓の便利機能を使いこなせるようになる
上記を踏まえたたまきの意見
長所・短所を比較した結果、電卓の積極的活用によるデメリットはほとんど無いということが分かりました。
勉強スペースの問題ですが、電卓が置けないような狭いスペースで勉強するのは、勉強する効率も下がるはずなので、勉強場所を変えてください。
また、勉強の初期から電卓に頼ることによる不合格のリスクについても全くないと考えています。
逆に、
電卓を使わない=試験本番の状態から遠くなる
ということになるので、試験勉強の鉄則である、勉強をなるべく本番に近づけるという視点からも、電卓を積極活用したほうが良いと言えます。
基本的な計算ができれば電卓使用で計算力が落ちることはない
私の実感ですが、電卓をフル活用したことによって、計算力が落ちたと感じたことはありません。
それどころか、逆に電卓を使うことで、ミスしやすい四則演算での単純ミスがなくなり(打ち間違いはあります)計算速度は向上したと感じています。
基礎的な計算ができない状態。つまり、電気数学の問題を解きはじめた段階で手計算をせずに電卓ばかりに頼っていては、計算力が身につきません。
ただ、ある程度なれてきた段階から、積極的に電卓は使用してください。
私自身、電気数学はもちろん、電験三種の4科目の勉強でもひたすら電卓を使っています。
電卓だよりの勉強は確かに計算力が落ちそうな気がします。
しかし、実際は電卓を使っても計算力が落ちることはほとんどないというのが、電験三種に合格した私の結論です。
電験3種に合格するには電卓のフル活用が条件
電験三種の参考書には、もっともらしく「電卓を使わない手計算が大事である」と書かれていることもあります。
ただ、少し待って考えてほしいのです。どうして試験センターは電験三種の試験で電卓を使用して良いと考えているのか。
それは、手計算をすること以上に、知りたい数値を導き出すために式を組み立てる思考力の方が大事だからです。
確かに、手計算は計算力を鍛えることも大事です。ただ、今のあなたがすべきことは、電験三種に合格することです。数学力、計算力を身につけることではありません。
合格が目的であって、計算力の向上が目的ではないのです。ですから、手計算を重要視しすぎて、演習問題数を犠牲にする必要はありません。
電気数学の基礎を学ぶときくらいは、手計算を使って計算をしても良いです。ただ、それはあくまでも最初だけ。
4科目の勉強は電卓を積極的に活用するべきです。
また、電卓もいわゆるキーボードの早打ち、スマホのフリック入力と一緒で、長い間使わないと慣れません。
手計算だけに頼っていると、解ける問題数がどうしても落ちてしまいます。問題数を多くこなすことが必要なのに、手計算にこだわるのは時間の無駄です。
M+、M-など機能を知っていても使いこなせるでしょうか。
「知っている」と「使いこなせる」というのは全く違います。
どうやって電卓のキーを叩けば効率よく求める数字が出てくるのか。その感覚は電卓を使い慣れないと、なかなか身につけるのは難しいです。
電卓ですから、叩けばいつか答えは出てきます。ただ、時間内に答えを求めるには効率の良い電卓の使い方をしなければなりません。
電験三種に合格したければ、電卓を毎日の勉強で活用し、電卓を使いこなす必要があるのです。
電卓を積極活用するより手計算が重要であるという主張について
電験三種の参考書などみていると、著者自身が苦労してきた経験からか、手計算にこだわる方が良いかのように主張する本も多いです。
また、試験勉強中に電卓を使うと計算能力が下がるかのように主張する人もいます。
ただ、電験三種は、勉強できる時間が限られている試験です。ですから計算力が向上するからといって、全て手計算に頼るわけにはいきません。
時間が限られた勝負であるということを考えると、バランス良く考えるということが大事です。
しかも、電卓を積極的に活用したとしても、同時に手計算もやっていることになるのです。
関数電卓と違って、電験三種で使用可能の電卓では式そのものを記憶することはできません。式の組み立ては紙に書いて行うことになります。
つまり、電卓を活用しても、紙に式を書いて手計算を行う必要があります。
計算能力は式の組み立て力とも言えます。途中計算をを紙に書きながら計算するので、
普段の勉強で電卓を使ったとしても計算能力はしっかり向上します。
電験三種における電卓についてのまとめ
普段の勉強で電卓を積極的に活用することが必要です。特に、電卓の機能「M+」などの便利機能は使いこなす必要があります。
また、電卓をフル活用したとしても計算能力は向上するので、ぜひ毎日の勉強で良い電卓を活用しましょう。