資格取得のため会社やめる

こんにちは。電験三種合格者のたまきです。

今回は「資格取得のために、会社を辞めるのはありなのか、なしなのか」というテーマです。会社を辞めてから資格を取得するのか、資格を取得してから会社を辞めるのかは多くの人にとって悩みです。

「難しい資格を取りたいけど仕事が忙しくてまともに勉強できない…」

「資格を取るなら会社を辞めて勉強したほうが良い?」

資格取得において避けては通れない悩みに切り込んでいきたいと思います。

結論は資格を取得してから会社を辞めるべき

「仕事が忙しい」という理由で勉強ができないと言っている人は、仕事を辞めるというリスクに見合った勉強をしない傾向にあります。

知恵袋では資格取得のために会社を辞めることについて、質問が何個も寄せられています。

  • 資格取得のために仕事を辞めるのが正しいか悩んでいる
  • 資格取得のため働きながら勉強するか、仕事をやめて勉強するか悩んでいる

仕事をやめていいのかどうか、深い悩みを抱えている人が多いです。

難関資格を取るために、いったん会社をやめてから勉強したほうが良いと考える人もいるでしょう。

しかし、会社を辞めても資格勉強に集中せずにだらけてしまうケースも少なくありません。

また、仕事をやめた場合では失業保険が出ますが、自己都合退職の場合はお金を貰える期間も短いです。

以上のことより仕事をやめてから資格を取るのは非常にリスクが高いと言えます。

資格取得が先か、退職が先か両者の意見を徹底比較

資格が先か、仕事をやめるのが先か。同じ悩みを抱えている人は、知恵袋や発言小町などの質問サービスにたくさんおられます。

そして、質問に対しての回答者の意見をまとめると以下のとおりです。

資格をとってからやめるべきという意見

  • 資格を取るためにお金を使えると思う
  • 精神的に安定している方が勉強に集中できると思う
  • 仕事を理由に取れないと思うなら最初から取れないと思う

会社をやめてから資格を取るべきという意見

  • 仕事のストレスを抱えながら勉強はできないから
  • 人生を賭ける覚悟でなければ合格できない資格もあるから
  • 身内に本気度が伝わるから

多くの回答者は会社をやめないほうが良いという意見が多数でした。

しかし、需要が多い資格であれば、仕事を辞める意味はあるという意見もありました。

会社をやめることが非常に危険性の高い選択である。ということは、回答者に共通の意見でした。

資格取得のために会社を辞めるメリット・デメリットを比較

以上の意見を参考に、会社を辞めるかどうかについて、メリットとデメリットをまとめると以下の通りとなります。

資格取得のために会社を辞めるメリット

  • 資格取得に集中できる
  • 背水の陣で自分を追いつめやすい
  • 家族に理解があれば応援してもらえる

資格取得のために会社を辞めるデメリット

  • 資格が取れなかったときのリスクが大きい
  • 資格勉強時の収入の確保が難しい
  • 家族から反対されると勉強自体が難しくなる

両者の意見を見た上での意見

やはり、基本的には会社をやめずに、なんとか働きながら資格を取るというのがベストです。

安定した収入源である会社をやめる。とするなら、取得する資格は需要が高く、難易度の高いものでなくては意味がありません。

失業保険など社会の制度を利用すれば、失業保険がもらえますし、仕事をやめて資格を取るのは合理的にも思えます。

しかし、理想と現実というのは厳しく、会社をやめても結局勉強せずにだらけてしまうという例がたくさんあります。とにかく自分に甘いのが人間の習性なのです。

会社を辞めて…と考えている人はなかなか資格を取らず、逆に忙しくても少しずつ勉強している人のほうが資格をきっちり取っているという傾向が強いです。

転職できるアテがあるのなら良いです。しかし、最悪失業して資格も取れないとなると転職も厳しくなります。

資格を取るために仕事をやめても良い場合について

これは心理的に仕事を続けることが困難なほど、労働環境が悪い場合が該当します。

学習にはストレスが大敵であることは、科学的にも証明されています。

筑波大学の人間総合科学研究科助教授 山田一夫さんによると、

慢性ストレスや副腎皮質ホルモンの慢性投与が海馬の形態的変化をもたらすならば、学習・記憶といった機能にも影響するのではないかと考えられました。そしてその後の研究の結果は、その考えを支持するものでした。

つまり、仕事におけるストレスが高くなりすぎると、学習しても頭に入らず、資格試験も悪い結果になるということです。

勉強できないほどストレスが高い状態であるなら、退職し、勉強に専念したほうが未来のためには良いです。

ただ、基本的には給与をもらいながら勉強したほうが、勉強する環境に投資することも出来ます。

極端に悪い環境でなく、忙しいと感じる程度であれば、仕事を続けたまま勉強したほうが良いでしょう。

例えば、私の取得した電験三種も難易度が高いと言われる資格ではあります。しかし、普通に一日2,3時間残業していました。飲み会もありました。常に忙しいという環境の中で勉強していました。それでも合格しています。経験上、時間が無いは言い訳だと感じています。

どうしても心身ともに辛く、勉強にならないという場合のみ、資格取得前の退職を検討すべきです。

会社を辞める場合についてのチェックリスト

以下のチェックリストに当てはまるかどうか?チェックしてから会社をやめるべきでしょう。

  • 仕事を辞めても生活できるだけのお金が最低半年、できれば一年分ある
  • 家族がいる場合、仕事を辞める事情についてしっかりと説得できている
  • 資格勉強のときも会社のことを常に考えてしまい、勉強できない
  • 転職情報や求人情報について十分にチェックしている



以上のチェックリストに当てはまる場合にのみ、会社を辞めるという選択を考えても良いでしょう。

会社を辞める前にお金のことについて知っておこう

また、会社を辞める場合は以下の「リベラルアーツ大学」さんの以下の動画に目を通したほうが良いでしょう。

こちらでは退職時にもらえるお金について事細かに説明されています。重要な知識として知っておいて損はないです。

仕事が続けられないほど辛いのであれば、こちらでお金をもらいながら勉強する選択も必要です。

会社をやめたいのか、資格を取りたいのかはっきりさせる

あなたの目的は会社をやめることですか?それとも資格を取ることですか?

  • 会社をやめたいから資格を取るのか?
  • 資格を取りたいから会社をやめるのか?

どうも、この2点があいまいになっている人が多いようです。

「なんのために資格を取るのか」という目的をはっきりさせることが重要です。

例えば、会社を辞めることが目的であれば、資格取得にこだわる必要もないわけです。

会社を辞めたいという思いが資格が取りたいという意識に向いているのかもしれません。

資格を取る目的を固めておかないと、普段の勉強のモチベーションに影響します。

資格を取りたいから会社をやめるのであれば、会社を辞めるということは失うものが多いということをもう一度考える必要があります。

「会社をやめて資格取得に専念するほど需要が高い資格なのか?」

「本当に転職に有利になる資格なのか?働きながら取得することはできないのか?」

こういったことをよく考える必要があります。

簡単に会社をやめてから考えていいといった無責任な意見もありますが、定期的な収入を失うというのはそれほど大きなことなのです。

挑戦は必要ですが、無謀な賭けをすることは危険です。

行動の目的は何なのかをはっきりさせましょう。

会社を辞める理由

会社で取得した資格の費用返還はありうるのか?

関連する事情として、資格を得るために仕事に働き、会社の費用で資格を取得。その後、すぐに仕事を辞める。こういった寸法で転職を繰り返す人がいます。

資格取得目的で入社し、資格取得してからすぐに退職する人は、何らかの法律に違反しないのでしょうか。

以上の疑問について、人事業務担当者が書いた記事に詳しく書いてあります。

資格取得が業務命令の場合は、学費は当然に事業主が負担すべきものとして、返還を求めることはできません。

また「資格取得後、一定期間内に退職したときには取得費用の返還を義務付ける」といった方法は、使用者が労働契約の不履行に備え、あらかじめ違約金や損害賠償の額を決めておくという点において、労働基準法16条の「賠償予定の禁止」に抵触する事となります。

こちらを読むと、判例としてはなくはないものの、元社員への返還請求は無効という例が多いです。

ただし、常識として企業は人を育てるためにお金を払っているのであって、無料で資格だけ取ってもらう慈善としてお金を払っているのではないということは意識して下さい。

結論として資格取得のために会社を辞めるべきではない

会社を辞めると様々なリスクがあります。一部の超難関資格を除いて、仕事が終わってから勉強しても合格は可能です。

精神的に安定していることも勉強した知識を覚えるために必要なことです。

精神の安定のため、一定の収入を保つことは必要不可欠です。よって、働きながら資格取得を目指したほうが良いでしょう。