電験三種の50点の考え方

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こんにちは、電験三種合格者のたまきです。


「電験三種は過去問で50点を取れたけど合格できる?」

「電験三種の過去問で50点前後だった場合の受け止め方を知りたい」

今回は電験三種における50点という点数になった場合、

合格できるのか、できないのかを合格者の視点から解説していきます。

電験三種で50点を取れた場合の合格への考え方

電験三種における50点という点数に関して
電験三種を受験する人はかなり多いので、過去問での50点への考え方はいろいろあります。
SNSや掲示板等で見られる意見をまとめてみました。

電験三種の合格は近いという意見

電験3種で50点を取れた場合に合格が近いと考える人の意見は以下のとおりです。

  • 電験三種の合格ラインは60点であり、あと10点で合格ラインになる
  • 基礎的な知識は身についている基準が50点である
  • 電験3種の理解が身について来るのが50点を超えた頃なので、合格が近い

以上が電験3種で50点を取れたときに合格が近いとする意見です。

電験三種の合格は遠いという意見

電験3種で50点を取れた場合に合格が遠いと考える人の意見は以下のとおりです。

  • 電験3種で基礎的な問題を完璧にしても50点に届かない人もいる。そこから伸ばすのは難しい
  • 電験三種の試験で50点では、どの科目でも合格点にはならない。よって合格からは遠い
  • 電験3種では100点を目指すべきなのに50点では半分の点数でしかないので合格からは遠い

以上がネット上で見られた代表的な意見です。

たまきの意見

電験三種における50点という点数についての意見は多くあります。その中で私が合格を経験して思ったことは、50点という点数だけではなく、50点の中身が大事だということです。

  • 自分の得意分野だけにかたよった50点ではないか
  • 自分の得意な年度だけにかたよった50点ではないか
  • ある年度の過去問を短い期間で繰り返して取れた50点ではないか

以上のことを考えてみる必要があります。人には得意分野・不得意分野がありますし、自分の得意分野がたまたま多く出題される年度などもあります。

過去問の実力で50点という点数は運が良ければ合格ラインの60点に達する一方で、事実として、合格ラインを下回っている数字でもあります。

この数字を客観的に見ることが大事と言えます。

結論として、過去問のどの年度でも50点を実力で解けるのであれば、実力が身についている一つの根拠として自信を持って良い。

逆に得意な年度だけ50点を取れたり、短期間で繰り返した過去問の結果で50点を取れたとしても、
理解をしていないまま暗記で解いても意味がないし、点数がばらついたときに不合格ラインになったりするので、合格には遠いと考えます。

結論:電験三種は50点という数字だけで考えず中身を見る

一般的には、50点という数字は合格にかなり近い数字です。

よって、かなり合格を意識する数字でもありますし、楽観的になりがちな数字でもあります。

ただし、点数の中身をよく見ると合格には程遠い点数の取り方をしていることもあるのです。

私は電験三種を初受験した年度から過去問を繰り返し解くことで、過去問では全科目50点以上を取っていましたが、それでも3年以上にわたって不合格になっています。

試験日まで二ヶ月以上残している段階であれば、過度に不安に思う数字ではありませんが、合格できると甘い見積もりをしていい数字ではないということが理解できると思います。

電験三種における50点という点数に関しての向き合い方

電験三種における50点という点数に関して

次に、電験三種における50点という点数についての向き合い方についてお伝えします。

まずは50点取れているという事実に自信を持つ

まず最初に行っておきたいのは、電験三種において、50点は簡単に取れてしまう点数ではありません。

通信講座を利用して地道に基本的なことを学習し、手を抜かずに勉強した人だけが取ることができる点数と言えます。

よって、まずは電験三種の過去問であったとしても、50点を取れたという事実に自信を持ってよいです。

資格試験において、自己効力感を高めることは、良い影響を与えてくれます。

自己効力感(じここうりょくかん)またはセルフ・エフィカシー(self-efficacy)とは、自分がある状況において必要な行動をうまく遂行できると、自分の可能性を認知していること

引用元:自己効力感-WikipediaWikipedia

ただし、自分の現状よりも高すぎる自己効力感を持ってしまうと、自信ではなく過信となってしまい、目標達成に必要な努力を甘く見積もってしまう可能性があるので、注意が必要です。

同時にここで満足してペースを落とせば間違いなく不合格になると心得る

電験三種の過去問で50点が取れた。この事実に満足してペースを落としてはいけません。

勉強のペースをここで落としてしまうと、間違いなく不合格まで一直線となってしまいます。

というのも、人間は大抵の場合、自分が定めた目標より少し手前で落ち着くようにできています。

50点を目指せば40点、60点を目指せば50点というように、目標より少し低い点数になると考えたほうが良いでしょう。

自分の場合も、機械科目でかなり力を入れて勉強して、90点以上は確実に取れたと感じていましたが、蓋を開けてみると85点でした。

かなり自信を持って取り組んだ試験科目ですら、自分の考えている結果とは差があります。

試験の練習である過去問で50点を取った時点で満足して、勉強時間を落としてみたり、演習量を落とすと、だんだんと合格の可能性は下がっていきます。

せっかく頑張って50点まで自分の実力を引き上げても、これではもったいないです。

電験三種で50点を取れた事実に満足せず、もう一歩先への意識で、勉強をより頑張っていきましょう。

点数を伸ばすためにはここからの努力が一番大事

点数を伸ばすためには、電験三種で50点を取ったあとが一番大事だといえます。

 

というのも、出題分野を一通り学習して、基礎的な学力が身についてきたときにたどり着く数字が50点。そして、もうひと頑張りして点数をなんとか75から80点程度まで伸ばさなければならないからです。

過去問での平均点数を80点まで伸ばさないと、本番の試験で合格するのは一か八かになってしまいます。

5点の違いで合格発表まで悩みたくなければ、ここでもうひと頑張りして、なんとか75点くらいまでは過去問で平均して取れるように頑張りたいです。電験三種は50点からの努力が合格のために一番大事だと考えてください。

電験三種で50点を取れた場合の各科目別のポイント

電験三種の50点のポイント

理論

年度によってはかなりひねった難しい問題が出やすい一方で、基本的な知識を確実に抑えて演習問題を繰り返し解いていけば、確実に点数を伸ばせる科目です。

「解答を暗記して手癖だけで解いていないか」

「苦手分野の点数も含めた50点かどうか」

以上を確認して、もし上記2つの注意点をクリアしたうえで50点が取れているなら、合格まではかなり近いといえます。

得意分野だけで50点取れた場合には、年度によって自分が苦手な分野から出題された場合、一気に点数を落とすリスクがあるので注意が必要です。

電力

電力科目はよく暗記科目と言われます。それゆえに、暗記主体の資格試験を受けてきた人は暗記の勉強にかたよりやすいです。

そして、文章問題が多いため、暗記が得意な人であれば、50点という点数はかなり取りやすい科目でもあります。

そのため、人によっては早く50点という数字を出せるかもしれません。

しかしそこで冷静になって、

「文章問題だけではなく計算問題の正答率は8割を超えているか」

という点にも気を配る必要があります。

電力の計算問題は他の科目に比べて優しく、過去問を繰り返しとくことで、問題の解き方のパータンは把握できます。

文章問題は年度によって、出題分野にばらつきがあるため、計算問題を8割以上確実に正解できるまで点数を底上げしておきたいです。

50点を取れている場合、計算問題の理解度・習熟度はどのくらいかをしっかりと見ておく必要があります。

機械

電験三種で50点を取ろうという場合、最も難易度が高いのがこの科目。計算問題の応用力を必要とされ、少し勉強しただけでは全く刃が立たない科目です。

私の点数の伸び方でいうと、半年以上全く50点に届きそうになかったのに、50点を取れたときから、急に点数が伸びてくるという経験をしました。

実際、過去問で初めて実力で50点以上を取れてから、80点以上を取れるようになるまでは1ヶ月程度の期間しかかかっていません。

他の科目ほど点数は順調に伸びないし、50点を取ることすら難しいですが、そのかわり、50点を取れる実力がつけば、計算のコツなどが分かり始め、その後80点前後に点数を伸ばすことができるでしょう。機械科目で50点を取れたら、このまま順調に勉強を進めれば合格が近いといえます。

法規

電験三種で50点を取るときに、一番簡単そうに見えて、甘く考えて勉強時間が少ない人も多く、本番で50点すら取れなかったという人も多い科目です。

法規は暗記科目という印象が強いためか、計算問題を軽く考えている人が多いですが、法規こそ計算問題が最も大事な科目です。

50点を取れた場合、電力と同じで、計算問題をしっかりと取る。特に法規は、条文の出題範囲が多く、勉強を詰めるときりがないため、いかに計算問題を完璧にするかが合否に関わってきます。

過去問で平均50点を取れたとしても、中身として計算問題が9割以上正解している状態でなくてはいけません。たとえ暗記主体で順調に点数を伸ばして70点取れたとしても、当日覚えていない範囲の出題がされたら簡単に不合格になるリスクがあります。

計算問題が苦手な人も、得意な人も、計算問題を完璧といえるまで、何度も繰り返し演習する必要があります。

計算問題を完璧に解けた上での過去問50点という数字であれば、70点以上に伸ばすのは間違いなく可能ですし、自信を持っていい点数だと考えます。

たまきが合格した年度に変えた50点への意識

電験三種の50点を取ったときの意識

私はプロフィールでも書いたとおり、電験三種に何度か不合格になっています。

不合格になってしまったというより、自分の甘さが災いしてなるべくして不合格になった感じています。

  • 50点取れたし、多分合格するだろう
  • 50点を取れたので、試験日までには80点取れているだろう
  • 50点も取れたので勉強のペースを落としても大丈夫だろう

不合格を繰り返していた頃は、上記のような意識で勉強していました。ところが考えの甘さから何年にもわたり、不合格を繰り返したので、意識を以下のように切り替えました。

  • 過去問で50点を取れたとしても、合格までは一切気は抜かない
  • 過去問で取れた点数の-10点くらいになることを覚悟して勉強する
  • 常に自分が想像した結果よりも良くない結果が出るものと心得る

とにかく一番大事なことは、合格できそうだと思ったとしても、かなり甘い認識である可能性が高いので、一切手を抜かないという覚悟で勉強することが必要です。

まとめ

電験三種における50点という点数の受け止め方について書いてきました。

「50点という数字を冷静に受け止め決して油断せず、全力で勉強に取り組む」

という意識が必要です。

そして、50点という点数を取れたことは自信として、必ず電験三種に合格できるのだという強い気持ちを持って勉強していきましょう。